雑ネタ

通勤に最強の乗り物は軽自動車? 原付? 運用コストやメリット・デメリットを超ガチに比べてみた

コストだけで選ばない「最強の通勤モビリティ」とは

公共交通機関が整備されている都市部や、専用バスなど通勤用の移動手段が確保されている勤務先以外、必要となるのが移動用の足。

近距離であれば徒歩や自転車もアリですが、片道15〜20km以上となると、バイクや自動車が有力な手段となるでしょう。

バイク、自動車、どちらにもメリット・デメリットはありますが片道20kmの通勤に一番向いている移動ツールはなにかを探っていきましょう。

運用コスト含め軽自動車の5分の1!? コスパでは原付スクーターが有利

原付一種、二種で3年間通勤した時にかかる費用

原付スクーター(50cc)の一例。スズキ・レッツ(16万6100円)

まず、コスト面でいうと一番排気量が小さく、一番安い50ccスクーターが最も優れていると言えます。
たとえば、現在販売されている50cc原付スクーターで車両価格が安いスズキ・レッツを購入し、3年間通勤に利用すると過程してトータルの経費を計算してみましょう。

レッツの車両価格が16万6100円。
そこに法律で義務つけられている自賠責保険料1万590円(年払いと期間一括払いにより変動)と軽自動車税3年分の6000円。

自賠責保険とともに加入したい任意保険料が年間1万6000円〜2万円前後。3年間で約6万円。
さらにブレーキシューの交換、エンジンオイル交換、タイヤ交換など3年間のメンテナンス費用が約4万円。

また日々の通勤で必要となる燃料代が月間で約2289円(通勤距離が往復40km×20日使用、レッツのWMTCモード値52.8km/L、ならびに9月末現在のガソリン全国平均価格151円で計算)、3年間で約8万2400円。トータルで約35万9000円となりました。

また、最低「小型限定普通自動二輪免許」が必要となりますが、50ccスクーターと比べ制限速度が最高で60km/hとなることや、乗車定員が2名となることで利便性が増す125ccクラス=原付二種スクーターの場合、最も車両価格が安いスズキ・アドレス110(125ccは生産終了)を購入したとすると……。

50ccスクーターにプラスし(メンテナンス費用は同等と仮定。自賠責保険料は原付一種と二種同様)、車両価格が5万8400円(車両価格は22万5500円)、軽自動車税が2400円、燃料代が月間で約2470円(通勤距離が往復40km×20日使用、アドレスのWMTCモード値48.9km/L、ならびに9月28日現在のガソリン全国平均価格151円で計算)かかります。トータルでプラス6万7400円、約43万円。

50ccスクーター=原付一種は普通自動車免許でも運転可能ですが、125ccクラスのスクーター=原付二種に乗る場合は別途二輪免許の取得費用もかかります。
仮に試験場で受験し一度で合格した場合でも受験料と講習料など2万2300円、教習所へ通うとなると約7〜8万円(一切運転免許を持っていない場合は約13万〜14万円)が追加されることをお忘れなく。

原付二種スクーターの一例。スズキ・アドレス110(22万5500円)

安価な軽自動車で3年間通勤した時にかかる費用

とはいえ、125ccクラスのスクーターであったとしてもトータルコストは決して高くないと感じさせられました。
一方、自動車のなかでも燃費が良くまた税金が安い軽自動車であっても、コスト面では最も安く車両を購入できるスズキ・アルト Fでさえ50cc・125ccスクーターにはまったく太刀打ちできません。

車両価格が86万3500円、購入時に必要なリサイクル料金やその他雑費用合わせ約5万円、軽自動車税3年分が3万2400円、自賠責保険料2万6760円、任意保険料が3年間で約4万5000円〜21万円(年齢や車種、保険の等級などで大きく変動)。

メンテナンス費用が約1万5000円(年1度のオイル交換を想定)、法定点検費用で約3万円、燃料費が3年間で約16万8552円(通勤距離が往復40km×20日使用、アルトのWMTCモード値25.8km/L、ならびに9月28日現在のガソリン全国平均価格151円で計算)と少なく見積もっても約123万円かかります。

50ccスクーターの約3.4倍、125ccスクーターの約2.8倍かかりますが、自宅に駐車スペースがない場合はこの金額に加え駐車場代金が加わりますので、地域にもよりますがその差は大きく広がることに……。

また、いくら「通勤の足」として割り切るにしても一般的に営業車として購入するケースが多いアルト Fを選ぶことはないと思いますので、実際に軽自動車を選択したときの費用はもっとかかります。

ちなみに、軽自動車で最も人気が高いホンダ・N-BOXを購入するとなると、一番安いN-BOX Gタイプでさえ車両価格が142万8900円。
諸経費などを含めクルマを手に入れるだけで約152万円かかってしまいます。

こう考えると、軽自動車を選択した場合、3年間でかかる費用は50ccスクーターの4〜5倍はかかりますね。
クルマを新車で購入し、ただ通勤のためだけに使用するのであれば予測できていたとはいえ、かなりの費用がかかることが改めて分かります。

コストでいえば自転車や最近、普及し始めたeバイクも選択肢にあるのではとも思いますが、20kmの道のりが平坦ではない場合が大半だと思われるためクロスバイクやロードバイクを使用したとしても、自転車だと体力的にも厳しい環境であること。

また、eバイクも毎日往復40kmの道のりで使用すると高価なバッテリーがいつまで持つか、それに加え車体のメンテナンス費用が未知数のため今回は除外することにします。

いずれにせよ、原付(一種、二種問わず)に比べ最も安い軽自動車でさえコスト面では比べものにならないのは明確です。ただ、通勤はコスト面だけで移動ツールを選択すべきではありません。
そこで、コストでは3〜5倍かかってしまう軽自動車の利点を見ていきましょう。

原付スクーターとは決定的に違う軽自動車のメリット

軽自動車の一例、スズキ・アルトF。最もベーシックなグレードで価格は86万3500円(FF・5速MT)〜

50ccや125ccクラスのスクーターと比べ、4〜5倍の費用がかかってしまう軽自動車ですが、二輪車にはない大きなメリットも有しています。

それは「季節を問わない快適性」です。

50ccや125ccクラスのスクーターを含め、バイクが軽自動車など乗用車に大きく劣るのが快適性でしょう。

バイクは雨に濡れるというのは、皆さんすぐに想像できると思いますが、とくに冬季の通勤時では、空調が効いた車内ではTシャツ1枚で過ごすことができる軽自動車と、走行中は外気温より体感温度が下がってしまうスクーターと快適性で比べると……というよりも、比べることができないほど違ってきます。

また、冬でもバイクに乗るため冬用ジャケットやネックウォーマー、冬用グローブを用意し、ハンドルカバーやウインドスクリーンなど車体にしっかりとした防寒対策を施すなどすると、軽自動車に圧倒的なコスト差を誇っていた50cc・125ccスクーターもそれなりのコストがかかるもの。

遊びに行くためだとすればある程度の暑さ・寒さは我慢できますが、通勤となるとただの苦行……。
どこかのテレビCMではありませんが、二輪車と比べ軽自動車(乗用車)が備える快適性はまさにプライスレスといえるのではないでしょうか。

続いては「高速道路の走行が可能」という点です。

コストパフォーマンスで優れる50ccや125ccクラスのスクーターにデメリットとして上げられるのが、高速道路などの有料道路が一部の区間を除き乗れないことです。
通勤ルートに有料道路がある場合、軽自動車に比べ信号待ちなど時間がかかってしまう場合があります。

また50ccスクーターは制限速度が30km/h、しかも二段階右折が必要となるなど制約があることもデメリット。コストパフォーマンスに優れる50ccスクーターですが、法規的には制約が多いのも現実です。
ただ、渋滞時には軽自動車よりスムーズに進むことができるメリットも有しています。

そして、「圧倒的大差を誇るユーティリティ」も見逃せません。

快適性とともにバイクに比べ、乗用車が優れているのがユーティリティ性能でしょう。

今回、セレクトしたアルトは、軽自動車の中で売れ筋となっているホンダ・N-BOXやダイハツ・タント、スズキ・スペーシアなど車内空間が広大なスーパーハイトワゴンではありませんが、それでもバイクとは比べ物にならない室内空間を備えています。

いやいや「通勤するなら鞄ひとつをシート下の収納スペースに積めれば問題ない」ともいえますが通勤帰りに買い物する場合、スペースが広いに越したことはありません。

スズキ・アルトFの室内。リヤシートは倒して荷台にもできる。

最後に「先進装備がもたらす安全性」です。

安全面についても、一般的にはボディそのものが衝撃を吸収してくれる構造の軽自動車がバイクに勝っています。
ブレーキ特性は車重が軽いバイクのほうが優れていますが、ブレーキ性能だけで事故を防ぐことはできません。

またアルトには、+6万500円で先進安全装備「スズキ セーフティ サポート」を取り付けることが可能です。
「スズキ セーフティ サポート」とは、衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能、後方誤発進抑制機能など運転中の事故を未然に防ぐことや安全を確保する装備。

当然、この機能が備わっているから絶対に安全とはいえませんが、付いていない車両に比べると遥かに安全性は高まるものです。
この機能の有無は別としても、安全面でいえば事故の際、生身の身体に直接ダメージがかかってしまうバイクよりも軽自動車を選びたい……という人もいるでしょう。

一方、50cc&125ccクラスのスクーターの利点で忘れてはならないのが渋滞を気にしなくてもいい機動力。
コストとともに機動力は大きな武器となりますが、軽自動車が持つ利便性や安全面はそれでも大きく上回るのではないでしょうか。

通勤最強のモビリティは人気の2人乗り軽自動車!?

キャリイの拡大キャビン版であるスズキ・スーパーキャリイ(105万8200円〜)

これらのメリットを考えると、通勤という目的においては軽自動車を選ぶべきだと筆者は考えます。通勤で体力・気力の消費を抑えられれば、仕事の効率を保つことができるというのが理由です。
4〜5倍以上のコストはかかりますが、それ以上の恩恵を受けられるはず。

ただ、コストがかかるのはキツイという要件も踏まえ、通勤に最もおすすめのモビリティとなると軽自動車でも売れ筋のスーパーハイトワゴン……ではなく乗用モデルに比べコストが安く、快適性や安全面は大きく劣らない軽トラックが最強です!

「いやいや、軽トラックなんてアルト以上に選ばないでしょ!」と疑問を持つ方も多いかと思いますが、近年、運搬用途だけでなく個人利用で軽トラックを使っているユーザーが少しずつではありますが増えてきています。

特に軽トラックのなかで推したいのが、レッツやアドレスと同じスズキから販売されているキャリイの拡大キャビン版・スーパーキャリイ(車両価格:105万8200円〜)。

キャビンを大きくとったスーパーキャリイは運転席のスライド量が軽トラック最長の180mmであることや40度までのリクライニングも可能なため、居住性は通勤利用が苦にならないレベル。
衝突被害軽減ブレーキやデュアルカメラブレーキサポートなど先進安全装備も備わっています。

スズキ・スーパーキャリイの運転席のスライド量は軽トラック最長の180mm

近年、軽トラックが注目を集め始めたのは広い荷台を活かし、キャンプやマリンスポーツ向けにカスタムを楽しむ用途が広がりを見せていることや、キャビンを拡大し居住性を重視した仕様をメーカーが発売したことが大きな理由です。

一般的な軽自動車の乗用モデルより軽自動車税が年間5000円(営業用では3800円)と、5800円も安く設定されていることもユーザーからは注目されているポイントです。

主に通勤で軽トラックを利用した場合でも、軽自動車税が安いのは大きな魅力となりますよね。

乗車定員は2名、車内は狭い、ホイールベースが短いことなどで乗り心地が乗用モデルに比べイマイチというデメリットはありますが、活躍できるフィールドが街中も含め山、海、川辺など様々な楽しみ方ができる軽トラックは、通勤はもちろんレジャー用途でも大きな可能性を秘めたモビリティといえるのではないでしょうか。

レポート&写真●手束 毅 編集●モーサイ編集部・小泉元暉

追記2021年10月6日23時:原付二種の運転免許の説明について一部誤りがあったため、訂正と加筆を行いました。

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