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なめ猫はゲーム、CDデビュー、LINEスタンプなどで復活をとげていた!
1980年代に空前の大ブームを巻き起こした「なめ猫」(正式名称「全日本暴猫連合 なめんなよ」)。
証明写真が猫になっている「免許証風カード」を当時買ったよ!という人も少なくないのではないでしょうか。
そんな「なめ猫」は1982年ごろに突如活動休止してしまいました。
あれから40年以上経ったいま、「なめ猫」は一体どうしているのでしょうか?
なめ猫の版権元である株式会社Genius(ゲニウス)に聞いてみたところ……。
「現在の活動は、免許証風カードだけでなく様々なカード類や、なめ猫のアパレル・雑貨小物・カー用品・LINEスタンプ・イベント等を展開しており、新たななめ猫ブームの兆しがあります。連載は終了しましたが、別冊ヤングチャンピオンにも『なめ猫さん』(*)が連載されていました。最近では、海外保安庁のポスターになめ猫が起用されています」
*いのうえひなこさんが描く「なめ猫」がサラリーマンとなって帰ってきたというストーリーの漫画。
なんと20年以上の時を経て、「なめ猫」は2005年に活動再開していたのです!
LINEやY!mobileとのコラボが実現し、LINEのコラボスタンプは大好評だったそうで、発売した初日に200万ダウンロードを超えて、発売1ヵ月後の累計ダウンロード数は550万という大記録を達成したのだとか。
翌年の2006年には、警視庁の暴走族追放キャンペーンのモデルキャラクターに起用され、小学館のコロコロコミックに漫画も連載されたおかげで、第2世代のファンが育っていったようです。
ほかにも、数多くのスマホゲームやアパレルブランド「ACDC RAG」とのコラボ、新たなデザインのLINEスタンプの発売、なめ猫公式アイドル「なめんなよ原宿」のCDデビューなど、かつての人気を取り戻すかのように活動の幅を広げています。
最近だと、2018年に日本テレビで放映されたテレビドラマ「今日から俺は!!」とコラボし、声優にアルコ&ピースを迎えたPR動画はTwitterなどSNSで話題となりました。
なめ猫が生まれたきっかけは「別れた恋人が置いていった人形用の洋服」
第二のブームが起きているなめ猫ですが、当時どのようなきっかけで生まれ、なぜ1982年に一度活動終了することになったのでしょうか?
なめ猫が生まれたのは1979年のこと……。
のちになめ猫プロデューサーとなる津田 覚さんが、近所のクリーニング屋さんから猫を引き取り、別れた恋人が自宅に置いていった人形用の洋服を冗談半分で猫たちに着せてみたのがきっかけなのだそうです。
ちなみに、「なめ猫」の本名である「又吉(またきち)」もそのクリーニング屋の店長さんの名前にちなんだもの。ただ、名前を付けたあとに実は「女の子」だったのが分かったそうです。
1982年以降一切姿を見せなかったのは、マスコミや動物愛護団体から「動物虐待」を疑う声が寄せられたこと、交通違反をした人が免許証を提示するときになめ猫の免許証を見せた人が多く警察からクレームが入ったこと、津田さんがほかの活動により多忙となったことが背景にあったとされています。
とはいえ、1980年から1982年のわずか2年間で、なめ猫の経済効果は約1000億円に達したのだとか。
当時、それに驚いたアメリカやフランス、イギリスなど海外のメディアからもたくさんの取材が舞い込んできたといいます。
それほどなめ猫は、ものスゴい人気があったということでしょう。
40年以上経った今でも愛され続けているなめ猫、新たなファン層を巻き込みながら、今後どんな活躍をしていくのか筆者も楽しみです。
レポート●モーサイ編集部・小泉 写真●株式会社Genius/モーサイ編集部
なめ猫オフィシャル公式販売サイト
www.nameneko-shop.com/