スロットルを派手に開けなければ、まあまあというか、「なあなあ」な調子で走れているZZR600・2号車。プラグコード劣化が怪しかった4番ではなく、1番のプラグがくすぶり気味だった症状から点火系の謎が発覚したんですが(第3話)、今回はその部品待ちの合間に行った別箇所の修復作業を紹介します。
純正コイルを待ちながら、排気系の修復&仕上げ
ZZR600は、純正のイグニッションコイルにプラグコードが直付けされているため、ここが問題ならコードの交換=コイルassy交換になります。レース用の改造だったらダイナのコイルや社外のプラグコードにしたかもしれませんが、クリーナーボックス下の配置はあまりいじりたくない気分。そこでまた多少の出費になりますが、純正のコイルとその他の細かい部品を販売店さんへ注文。
部品待ちの合間は、せっせと別の作業を行ないます。
第3話で、劣化した表面コーティングをはがし「にわかヘアライン仕上げ」にしていたデビルのサイレンサーですが、面白くなっちゃって軽〜くバフがけをしたらもっとキレイになりました。
その後、知り合いの狩野溶接さんに見せに行くと「こうすりゃ、もっと綺麗になるよ」と言われて、サイレンサーの一部だけ鏡面みたいにされちゃいました。
しかし、一部だけ鏡面にしたら全体が気になるところ。そこで残りの部分はポリッシャを使い、600番ペーパーとバフ+青棒でひぃひぃ言いながら自家研磨。
とはいえ、狩野溶接さんみたいな鏡面的な光沢を出すのは難しかったので、狩野さんレベルの8.5割の艶(?)で妥協しました。
かくして、当初の褪せた黒色仕上げとは全く別物になりましたが、狩野社長のシゴキ(!?)はこれだけで終わらなかったのです……。

サイレンサーがピカピカになったので、終わってみればゴキゲンですが、純正の排気系入手を見据えて、純正エキパイの捜索も開始。別部品となるエキパイの中古をネット検索していると、愛知の業者からステンレス仕様の中古がオークションに出ていました。
ほかのスチール製はどれも錆のひどいものが多く、再塗装しても表面の荒れが残りそうな個体ばかり。錆でボコボコなエキパイでは耐用年数も短い気がしたので、思い切って上記のステンレス仕様を即決で落札。人気車種ではないので、案外安く入手できました。

手元に届いたエキパイは表面の焼けがだいぶあったものの、ステンレス磨きは「虎の穴」狩野溶接さんでしごかれた手法が生きました。削り過ぎぬように、かつ溶接スパッタもならして艶出し。
そして、作業の途中で狩野溶接さんに持参すると、またもや狩野親分が手本のように部分的鏡面仕上げ……。手前のエキパイだけ輝きが違う!

親分のシゴキに踊らされる私はやはりMなのか……。
その後、ふた晩ほどかかってエキパイはかなりキレイに復活しました。純正サイレンサー発注は少し先になりそうですが、艶を取り戻したエキパイがあれば、発注の決意も揺るがぬものとなるでしょう!?

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