皆さん、休日はどのように過ごしていますでしょうか?
コロナの影響により「おうち時間」が増えてしまったことから、映画やドラマを観たり、ゲームなどの娯楽を楽しむなど、自宅で過ごす人が多いかと思われます。
そんな状況下の中、ホンダは自宅でも楽しく過ごせることを目的に、「おうちdeペーパークラフト」と称したコンテンツの第二弾「CBR1000RR-R」を公開していることをご存じでしょうか?
ホンダが公開したペーパークラフト「CBR1000RR-R」は、16ページの組立説明書を見ながらカウルやタイヤ、シートの形状まで制作していく展開図になります。
そんなペーパークラフト「CBR1000RR-R」は、紙でバイクを制作しているクリエイターが見ると、どのような感想を抱くのでしょうか?
そこで当記事では、紙を使って近未来的なバイクをイメージした「ジェットバイク」というオリジナルバイクを制作した「tomさん」、ホンダ モンキー125やモトコンポなど、リアルさを追求している「そうぎんさん」、建設機械とスポーツバイクを融合させた「BBコリーさん」、そしてヤマハ発動機のサイト内で公開されていたペーパークラフトの企画・制作を担当したペーパークラフトデザイナーの「向山信孝さん」から、ペーパークラフト「CBR1000RR-R」はどのくらいの難易度なのかなど、話を伺いました。
「CBR1000RR-R」はこれから始める人でも作りやすい難易度(SF風バイクを紙で作ったtomさん)
近未来的なバイクをイメージさせた「ジェットバイク」のほか、動物やキャンピングカーなど、個性的な作品を制作しているtomさん。
「ジェットバイク」はフォルムだけを作るのではなく、チェーンやタイヤまで動くようにするなど、細かいところまで丁寧に作られています。
そんな作品を生み出しているtomさんはペーパークラフト「CBR1000RR-R」の難易度について……。
「これから始めるという方向け(ペーパークラフトを作ったことがない人)だと考えれば、作りやすい難易度だと思います」(tomさん)
その反面、ペーパークラフトを作るのが得意な人には、少し物足りないかもしれないとtomさんは言います。
そして、ペーパークラフト「CBR1000RR-R」はバイクの雰囲気が出ているものの、気になる部分があるようです。
「よく見ると角ばっているので、もう少し丸いところがあってもいいのかなと思いました」(tomさん)
ホンダのペーパークラフトが可愛くキット化されている(超リアルなモンキーを紙で作ったそうぎんさん)
超リアルなモンキー125やモトコンポを紙で再現しているそうぎんさん。
モンキー125はチェーンやタイヤ、サイドスタンドなど、リアルに再現しつつ可動できるパーツまで作られています。
そんなモンキー125やモトコンポなど、ホンダのバイクを紙で再現しているそうぎんさんが見ると、ホンダが提供しているペーパークラフト「CBR1000RR-R」は、簡単に作れるキットなのでしょうか? それとも作るのが難しいキットになっているのでしょうか。
「CBR1000RRーRが可愛くキット化されていて、(思わず)作りたくなる作品だと思います! パーツ数も少なく、誰でも簡単に作れるキットになっていると思いますね」(そうぎんさん)
また、そうぎんさんはペーパークラフト「CBR1000RR-R」には別の遊び方があるようで、「ひと手間加えて、エンジンなどに細かく切った画用紙を貼り付けて少しディテールアップ(細部を作り込むこと)してみたり、スタンドや工具などの小物類を画用紙で作って並べるのも面白いかな〜なんて想像が膨らみますね」(そうぎんさん)
スーパースポーツのデザインである流線部分まで造り込まれている(紙でVTRを作ったBBコリーさん)
ホンダ VTRのほか、スポーツバイクと建設機械(クレーン)を組み合わせた「Takabisha」というオリジナルバイク、焼き鳥やピアノなど、リアルに再現しているBBコリーさん。
自身の愛車を紙で作ったVTRは赤いトラスフレーム、タンクやシートの形状だけではなく、ホンダの赤いウイングマークまで再現するなど、細部まで作り込まれています。
様々なジャンルの作品を生み出しているBBコリーさんは、ペーパークラフト「CBR1000RR-R」のクオリティについて……。
「まず、どんな人でも作れるという事を前提にしているにも関わらず、スポーツバイク特有の曲線部分まできっちり作り込まれており、ペーパークラフトとしてのクオリティが高いと思います」(BBコリーさん)
そして、BBコリーさんは、ペーパークラフト「CBR1000RR-R」は(一から作る紙工作とは違い展開図があるため)すぐに作り始められる手軽さも良いとのことでした。
ホンダのペーパークラフトは意義のある企画(紙で超精密なバイクを開発した向山信孝さん)
1997年に開催された「東京モーターショースペシャルサイト」で、精密ペーパークラフト第一弾「VMAX」の企画・制作担当したのをきっかけに、その後はヤマハ発動機のサイト内で公開されていたすべてのペーパークラフトの企画から開発まで手掛けたペーパークラフトデザイナーの向山信孝さん。
向山さんが開発したバイクのペーパークラフトは、エンジンやマフラーの形状のほか、ヤマハのロゴマークなど、忠実に再現されています。
そんな向山さんはペーパークラフト「CBR1000RR-R」の展開図を見て、ある部分を指摘しています。
「円形の部分や角R(角が丸くなっている)の部分を省略するなら、厚さを若干薄くしたり、細くしたりしても良いのかなと感じました」(向山さん)
気になる部分があるものの、小学校高学年でも完成できる難易度、仕事外のサークル活動で開発したことを考えると、(限られた時間の中で)よく作られているとのことです。
では、超精密なペーパークラフトを開発してきた向山さんは、ペーパークラフト「CBR1000RR-R」は子供でも簡単に作れる難易度だと思うのでしょうか? もしくは大人が挑戦しても作るのが難しいペーパークラフトなのでしょうか。
「ちょっと厳しい言い方をすれば、これは子供が大人に与えられてやるレベルかなと。子供が背伸びしてでも、手に入れたいレベルではないと思いますし、子供の可能性をある程度決めて作られたペーパークラフトになっているなと感じました」(向山さん)
また、向山さんは、ペーパークラフト「CBR1000RR-R」の企画について……。
「それでも体験されたお子さんには残るものがあったと思いますし、意義のある企画だと素直に思います」(向山さん)
ペーパークラフト「CBR1000RR-R」を完成させるには、多少の時間がかかってしまうかもしれませんが、かけた時間の分だけ完成したときの達成感や喜びなどがあるはずです!
なので、ぜひこの機会にペーパークラフト「CBR1000RR-R」をお家で作ってみてはいかがでしょうか?
レポート●モーサイ編集部・小泉 写真●tomさん/そうぎんさん/BBコリーさん/向山信孝さん/ホンダ