意外かもしれないが、「趣味車」の出品も多いフリマアプリ・メルカリ
絶版車など手に入りにくいバイクやクルマがほしくなったとき、「ヤフーオークション」をはじめとするオークションサイトを覗いてみるというのは、いまやよく知られた方法ですよね。
しかし、そのようなレア車両が売られているのはオークションサイトだけではありません。
個人同士の売買の場を提供する「メルカリ」などのフリーマーケットアプリでも、原付スクーターのような小排気量実用車だけでなく、80年代のレーサーレプリカやハーレーダビッドソンなど趣味性の高いバイク(およびクルマ)も売られているのです。
そんなサービスに関して、メルカリは2020年10月19日「車体購入に関してユーザーに制限を設ける」という内容のメールを一斉に配信しました。
ちょっと話題になっているこのメールについて、どういう意図によるものなのかメルカリに聞いてみました。
2020年11月19日から、バイクやクルマの車体購入に年齢制限が導入される
そのメールは「自動車・オートバイ関連等一部商品カテゴリーでの購入年齢制限の開始について」という件面で配信され、具体的な内容としては、20歳未満の自動車本体・バイク車体の購入を制限するというものです。
ちなみ車体購入の年齢制限が導入されていない現状(2020年10月時点)のメルカリでは、以下の3点を用意すれば購入可能となっています。
1.両親からの保護者同意書 ※要押印(実印)
2.両親の印鑑証明書(発行日より3ヵ月以内のもの)
3.未成年者と両親の関係性が分かる書類(戸籍謄本や世帯全員が記載されている住民票など)
ただし、車体購入の年齢制限を設けているオークションサイトはメルカリだけではない
なぜ今までは年齢制限を実施していなかったのでしょうか。メルカリに問い合わせてみたところ、「メルカリはオールジャンルのお取引が可能なマーケットプレイスを目標としています。禁止されている出品物以外の商品は未成年でも取引可能です」との回答。
じつは、大手オークションサイト「ヤフオク!」ではオークション全体の登録可能ユーザーを15歳以上(18歳未満は入札に保護者の同意が必要)としており、自動車・バイク本体などの購入は18歳以下が制限されています。
それに対して「メルカリ」は未成年の場合保護者の同意があれば全年齢が利用でき、比較的ユーザーの幅も広いのです。
ではなぜ今回、年齢制限を開始したのでしょうか。背景に、制限が必要となるようなトラブルがあったのでしょうか。
こちらも同じく担当者に問い合わせてみたところ──。
「未成年および保護者の皆さまがより安心してメルカリをお使いいただけるよう、購入を制限いたしました。これまで『メルカリ』上での車・オートバイ取引にかかわるトラブルは確認されておりません」という回答が返ってきました。
400cc以下のバイク(原付〜普通二輪)は16歳から、大型バイクと自動車は18歳から免許が取得できるにも関わらず、20歳未満は購入できないというのはちょっとかわいそうな気もします。
しかし、(明確な回答は得られませんでしたが)未成年者を守り、なおかつメルカリが安全にこれからも運営するためには必要な措置だったのだと思われます。
またメルカリでは、自動車の取引ガイドサイトもオープンしています。
https://www.mercari.com/jp/guide/car/
ちなみに、自動車・バイク本体の購入制限に関してメルカリとヤフオク以外のオークションサイトでは……
Rakutenラクマ:利用制限なし(未成年の登録には保護者の同意が必要)
ジモティー:利用制限なし(18歳未満の登録禁止)
……と、利用制限のないサービスもあるようです。
取材●八重洲出版ドライバー編集部 まとめ●モーサイ編集部