良く走るPCXベースだからこそ気になる、ADV150の燃費
アドベンチャーモデルのデザインを注入した150ccスクーター、ホンダADV150。2月14日の発売日時点で、年間販売計画台数3000台を上回る販売店受注4000台を獲得した注目のニューモデルだが、同車は燃費の良さや、使い勝手の良さで定評あるPCX 150をベースに開発されている。
(ただし、まったく異なるテイストでまとめあげられたデザイン同様、走りもPCXと異なるキャラクターとするため、ADV150の約90%は新規開発となったという)
エンジンについてはPCX同様に、燃費・耐久性・加速力に優れる149cc水冷単気筒OHC2バルブの「eSP」(enhanced Smart Power)ユニットを用いている。
PCXに比べ、ADV150は低中速域重視のセッティングとされているが、燃費の良さは変わらないのだろうか? というわけで、早速モーサイ編集部では実測テストを行った。
アイドリングストップONで、街中50%、高速50%を走った
日常のアシとして活用できるADV150だけに、テストは編集スタッフの通勤路を用いた。神奈川の自宅から東京のオフィスまでの片道約20kmで、行きを国道246号など混雑した幹線道路、帰りを首都高速とし、走行配分は一般道50:高速50とした。なお、アイドリングストップは常時ONとした。
(首都圏在住ならご存じの人も多いと思うが、国道246号は通勤時間帯は凄まじい混雑となり、燃費には非常に厳しい道である……)
小排気量車だけに積載容量の影響も少なくないので、そのあたりの情報も付記しておきたい。ライダーの体重は58kgと軽めだが、ノートパソコンなど仕事道具を詰めたリュック約3kgを常に背負って走った。
ADV150の推定航続距離は約340kmに達する
燃料警告灯の最後の1目盛りが警告のため点滅したのはトリップメーターが292kmを超えたあたりだった。というわけで最寄りのガソリンスタンドを見つけて給油をしてみると、294.6kmで6.83L。実測燃費はリッター43.1kmとなった。燃料タンク容量は8.0Lなので、警告灯が点滅しても約50km近くは走れる計算だ。
ちなみにカタログ燃費は、2名乗車での60km/h定地燃費がリッター54.5km、1名乗車でのWMTCモード値(クラス2-1)リッター44.1km。ストップ&ゴーが超頻発する一般道を走り、高速ではほぼ全開状態が続くという今回燃費にはかなり悪条件だったはずだが、カタログのWMTCモード値とほぼ同等。かなりの好燃費と言えるのではないだろうか。
また燃料タンクが8Lあることから、推定航続距離は約344km。信号のない郊外の田舎道を走り続けるなどしたら、満タンで350km超えも不可能ではなさそうだ。これだけの航続距離があれば、街乗りだけでなく、ツーリングユースにもバッチリ使えるだろう。
WMTCモード値の解説は本題からちょっと離れてしまうので、コチラをご参照ください。
http://www.jama.or.jp/motorcycle/WMTC/WMTC.pdf
ホンダADV150諸元
[エンジン・性能]
種類:水冷4ストロークOHC単気筒 ボア・ストローク:57.3mm×57.9mm 総排気量:149cc 最高出力:11kW<15PS>/8500rpm 最大トルク:14Nm<1.4kgm>/6500rpm 変速機:無段変速式
[寸法・重量]
全長:1960 全幅:760 全高:1150 ホイールベース:1325 シート高:795(各mm) タイヤサイズ:F110/80-14 R130/70-13 車両重量:134kg 燃料タンク容量:8L
[価格]
45万1000円(税込)
問い合わせ●ホンダお客様相談センター
TEL 0120-086819
https://www.honda.co.jp/motor/
まとめ●モーサイ編集部・上野 写真●モーサイ編集部/ホンダ