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救急車が「鏡文字」を採用するのは「先行車に気づいてもらいやすいように」
救急車をよく見てみると、ボンネットに「病院名」や「救急」「救急車」といった言葉が、左右を反転させた「鏡文字」で書かれていることがあります。
一見すると読みにくく思えますが、これはなぜなのでしょうか。

「鏡文字」を救急車に配している愛知県名古屋市の消防局総務部 施設課装備係は、公式ウェブサイト上で以下のように理由を説明しています。
『名古屋市の救急車前面には、左右を反転した鏡像文字で「救急」と入っています。これは前方にいる車両が、後方から近づく救急車をルームミラー等でみると、文字は反転した普通の状態に見えるので、接近してきた車両が救急車であることをわかりやすくするためです』
つまり「鏡文字」は、自車が救急車であることを、バックミラーやルームミラーなどの「鏡」で後方を確認する先行車により早く確実に気づいてもらい、適切に道を譲ってもらうことで、早く目的地に到着するための工夫なのです。


ほかの緊急車両も「鏡文字」を導入している!! 採用例は海外でも
また、「鏡文字」は名古屋市以外でも、横浜市消防局や西春日井広域事務組合消防本部(北名古屋市)が運用する救急車に配されているほか、一部の病院のドクターカーや、消防車、パトカーなどの緊急車両にも採用されています。海外の緊急車両にも「鏡文字」が採用されたものがあります。

レポート●モーサイ編集部・中牟田歩実 写真●大同病院