バイクライフ

GRヤリスにNinja ZX-14Rのエンジンを搭載と思ったら正体はiQ!? 情報量多すぎのカスタムカーを東京オートサロンで発見!

トヨタ iQにカワサキ Ninja ZX-14Rのエンジンを搭載!

2022年1月14〜16日に千葉県・幕張メッセで開催された「日本一のカスタムカーイベント」こと東京オートサロン。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響のため、2021年はオンライン開催だったのでリアルイベントとしては2年ぶりでしたが、チケットの販売数制限や場内での注意喚起、来場者に対し接触確認アプリのインストールを義務付けるなど感染拡大防止対策を行なったうえで催されました。

クルマ好き&バイク好き、そしてモーター関係者のあいだでは新年会的イベントのオートサロンですが、今回数ある出展車のなかでひと際注目を集めていたのは、初お披露目となった日産 フェアレディZの日本仕様。
久しぶりのフルモデルチェンジ、そしておそらく純粋なICE(internal combustion engine=内燃機関)搭載のZとしては最後の世代になるでしょうから、注目されるのも当然かもしれません。

東京オートサロン2022会場で初公開された日本仕様の日産 新型フェアレディZ。エンジンは3000ccのV6ツインターボで最高出力405馬力。696万6300円と価格も明らかになりました。

ですが……ZはZでもバイクメディアのモーサイ編集部が注目したのは、最高出力200馬力を発揮するバイク・カワサキ NinjaZX-14Rのエンジンを搭載したカスタムカー「トヨタ ヤリス Jr」です。
これは埼玉県伊奈町にある埼玉自動車大学校が出展していた車両で、会場で最初にチラッと見たときは「あれ?全長が短くなったヤリス?」と思ったのですが……実はベース車はトヨタ iQ。2008年から発売され、個性的なデザインと超ミニマムなサイズが特徴のコンパクトカーです(現在は販売終了)。

トヨタ iQ。全長は軽自動車よりも短く、全長2985mm×全幅1680mm×全高1500mmというサイズ。「超小型ボディのマイクロプレミアムカー」として2008年に登場(写真は2012年型)。
見事、GRヤリス顔になっている埼玉自動車大学校の「トヨタ ヤリス Jr」。ベース車がiQとはなかなか気付くまい……。タイヤもF205/50R16、R225/45R16とスポーティなサイズに。

そのiQがベースなのですが、フロントフェイスだけでなく、サイド&リヤビューまで見事GRヤリス風に!
フェンダーなどもパテは極力使わず、溶接や板金で仕上げているそうで、埼玉自動車大学校の学生さんたちの高い技術力がうかがえる仕上がりです。

注目のエンジンはカワサキ Ninja ZX-14RのZXT40EE型(1441ccのDOHC4バルブ水冷並列4気筒)。もともとエンジンが搭載されていたフロント部ではなく、リヤシートとラゲッジスペースだった部分にハンガーを追加しマウントしています。
ラジエターなど補機類も移設していますが、排気系は行き場をなくし(?)エンジン上部に取り回したのち、クォーターガラスだった部分に向かって左右出し。ボディを貫くようなマウントで、遠目にはタワーバーのようです。

ベース車のiQはFFですが、この車両はヤリス4駆のリヤ周りを使い、エンジンからチェーンドライブを使ってリヤデフを駆動するRRに生まれ変わっています。
フロントボンネットから運転席の後ろにエンジンを移設し、前輪から後輪駆動へと変えてしまう手法はまるでルノー 5ターボのようです。
また、エンジンがいなくなったボンネットには燃料タンクが入っているとのこと。

その昔からハッチバックの小さいボディに強力なエンジンを搭載する手法は「ホットハッチ」「ボーイズレーサー」などと呼ばれ一ジャンルを築いてきましたが、このクルマはエアコンも取り去られてしまっているので、熱い走りと暑い運転(!?)が楽しめる一台かもしれませんね。

エンジンはラゲッジルーム(車両後部)に移設されRR化されている!

カワサキ Ninja ZX-14R。1441ccのDOHC4バルブ水冷並列4気筒エンジンは、ラムエア加圧時には210psの性能を発揮します!
エンジンスペックは最高出力200ps/1万rpm、最大トルク 16.6kgm/7500rpm。車重は未公表ですが、ベースのiQが890kgだったので同程度に仕上がっているものと思われます。
ラゲッジスペースがエンジンルームに! エンジン横にはラジエター(これもNinja ZX-14Rのもの)が置かれていますが、導風をどうするかは思案中とのこと。ラジエターが湾曲しているのは、バイクの場合、前輪のストロークの逃げ、横幅を抑えたうえで表面積を稼ぐという意味があります。
ドライブスプロケットからフロア下に伸びるチェーンはデファレンシャルギヤの駆動部に向かいます。

レポート●飯田康博 写真●飯田康博/カワサキ/トヨタ 編集●上野茂岐

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