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■写真はイメージです。事故件数ワースト交差点とは関係ありません。
日本損害保険協会の「全国交通事故多発交差点マップ」に見る、人身事故ワースト交差点
一般社団法人・日本損害保険協会では、交通事故の防止・軽減を目的として「全国交通事故多発交差点マップ」を公表している。このマップは、人身事故の半数以上が交差点・交差点付近で発生することに着目し、全国の地方新聞社の協力を得て、2022(令和4)年の交通事故データをもとに作成したものだという。またこれは、ドライバーやライダーだけでなく、歩行者や自転車利用者など交差点を利用するすべての人に、交差点の事故防止について考えてもらう際のヒントとして、活用してもらいたいという。
全国交通事故多発交差点マップの概要として、都道府県ごとに、交通事故多発交差点の特徴や件数の多い事故類型や主な事故要因・予防策などを紹介している。また、これまで掲載した交差点は2300か所を超え、2023年11月末までの累計閲覧数は73万回以上となっており、多くの人が関心を持っていることがうかがえる。
2022年ワースト3交差点の特徴
■ワースト1(人身事故19件)・熊野町交差点(東京都板橋区)
山手通り(側道)と川越街道(国道254号)が交わる四差路交差点で、山手通りは中央にアンダーパス(本線)が走り、アンダーパスの上部には首都高速5号線が走る。その高速道路の支柱があり、視認の妨げになっている可能性があるほか、恒常的に渋滞がある。右折絡みの事故が多い。
■ワースト2(人身事故18件、同率2位)・東天満交差点(大阪府大阪市北区)
国道1号線と府道30号(大阪和泉泉南線)とが交わる四差路交差点で、東西の道路は、交差点東側付近から北側にカーブしている。周辺には住宅地等がある。大阪市中心部を縦断する主要幹線道路で、終日交通量が多く、自転車や歩行者の通行も多め。朝夕の通勤時間帯が渋滞も発生。
■ワースト2(人身事故18件、同率2位)・長田交差点(兵庫県神戸市長田区)
国道28号と県道が交わる四差路(十字)交差点。交差する道路の車線数が多く面積も大きい。交差点を南進右折する車両が特に多く、右折レーンを2車線設けているが、併走する車両が死角となり、対向車が確認しづらい(令和5年2月に右折分離式信号に改良済み)。国道2号線から北進し、長田交差点を左折して第ニ神明道路へ向かう大型トラック等が多い。また周辺には商店街、商業施設や学校等があるため、歩行者や自転車利用者も多い。朝夕時間帯は渋滞発生。
全国人身事故件数ワースト10に入る交差点は東京、兵庫、大阪の順で多い
日本損害保険協会発表の、2022(令和4)年に人身事故件数の多かった交差点。東京都内(5ヵ所)、兵庫県(4ヵ所)、大阪府(2ヵ所)、愛知県(1ヵ所)となっている。
1位 19件 東京都板橋区 熊野町交差点
2位(同率) 18件 大阪府大阪市北区 東天満交差点
2位(同率) 18件 兵庫県神戸市長田区 長田交差点
4位(同率) 16件 東京都杉並区 大原交差点
4位(同率) 16件 東京都世田谷区 宮前橋交差点
4位(同率) 16件 愛知県名古屋市東区 高岳(たかおか)交差点
4位(同率) 16件 大阪府大阪市天王寺区 谷町9丁目交差点
8位(同率) 15件 東京都新宿区 新宿五丁目交差点
8位(同率) 15件 東京都新宿区 新宿四丁目交差点
8位(同率) 15件 兵庫県神戸市中央区 東川崎交差点
8位(同率) 15件 兵庫県神戸市西区 神戸市西区櫨谷(はせたに)町長谷385番地付近交差点
8位(同率) 15件 兵庫県芦屋市 芦屋高校前交差点
なお、上記情報の詳細は、下記から参照できる。
まとめ●モーサイ編集部 写真&資料●一般社団法人 日本損害保険協会/モーサイ