バイクライフ

走破性能をお飾りにしない!「これならダートに突っ込める!」ミドルサイズADV3選

オンロード用モデルとして使うADVとは別に……

アップライトな乗車姿勢を保ちながら高いアイポイントを持つことで、快適なツアラーとして人気を博しているのがアドベンチャー(ADV)。巨大市場に成長したADVには様々なモデルがひしめきあい、なかにはその快適性を最重要視して事実上オンロード用モデルに割り切ったものも存在します。

しかしADVの本質はオフローダー。トラブルフリーでスピーディーにダートを突っ切ることができるのが本来の性能だと思います。今回はそんな本格的な高い走破性能を持つADVのなかから、初級者から上級者まで満足できそうなミドルサイズの3台をピックアップしました。

【ヤマハ テネレ700】

「セロー250」や「WR250R」といったオフロードの名車を生み出してきたヤマハですが、近年の厳しい排ガス規制の影響もあり、その両車は現在、生産が終了となっています。どちらも本気でオフロードを攻め込んで楽しめるモデルだっただけに残念な絶版決定でしたが、それらと入れ替わるように登場したのが「テネレ700」です。

「テネレ700」は流行のシティ型アドベンチャーではなく、未舗装路を縦横無尽に走れる性能を追求。875mmというシート高や、240mmという最低地上高のロードスポーツ車からかけ離れた数値は、その本気度を表すものといえます。ちなみにオンロードをメインとするユーザー向けに、シート高を38mm(ノーマル比)下げたローダウン仕様も用意されています。

搭載している並列2気筒エンジンは、MT-07で初採用されたものがベース。270度クランクのこのエンジンは運転手の右手と直結したかのように回転が追従し、低速域から十分なトルクが発生するのが特徴。繊細なアクセルワークを必要としながら、時には砂利を蹴散らすパワーが求められるオフロードに打って付けのエンジンではないでしょうか。いちど未舗装路での走りを体験したら、そのパワフルさがやみつきになるかもしれません。

ヤマハ テネレ700
ヤマハ テネレ700

■テネレ700主要諸元
全長2370×全幅905×全高1455mm、シート高875mm、重量205kg、エンジン種類 水冷4ストローク並列2気筒DOHC、総排気量688cm3、最高出力54kW(73ps)/9000rpm、最大トルク69Nm(6.9kgf・m)/6500rpm、変速機6段リターン、タイヤサイズ前90/90-21/後150/70R18、メーカー希望小売価格134万2000円

【KTM 890アドベンチャーR】

オフロード車の製造を得意とするメーカーのKTM。原付二種からリッターオーバーまでの主要な各排気量帯にアドベンチャーモデルを導入しています。そのなかで、車体の軽さやパワーといったオフ車に求められる性能と、長距離を快適かつ速く移動できるというアドベンチャーに求められる性能をバランスよく揃えているのが「890 アドベンチャーR」ではないでしょうか。

搭載されるエンジンは車名のとおり889ccの並列2気筒型。トルクが鋭く立ち上がるため、オフロードで意のままに後輪をスピンさせて振り回すことも可能。

車名に「R」とうたっているだけあり、軽量・高剛性のフレームワークや、減衰力・プリロード等を変更できるWP製の前後ショックを備え、そのうえ車体重量も200kgと、エンジンパワーを存分に解放してバイクをコントロールすれば、もう走りに言うことなし! 玄人も満足できる、かなりオフロード走行を重視しているアドベンチャーモデルではないでしょうか。

KTM 890アドベンチャーR
KTM 890アドベンチャーR

■890アドベンチャーR主要諸元
シート高880mm、重量200kg(半乾燥)、エンジン種類 水冷4ストローク並列2気筒DOHC、総排気量889cm3、最高出力77kW(105ps)/8000rpm、最大トルク100Nm(10.2kgf・m)/6500rpm、変速機 6段リターン、タイヤサイズ 前90/90-21/後150/70-18、メーカー希望小売価格 182万9000円

【BMW F850GS】

BMWのADVといえば「R1250GS」を想像する人も多いでしょう。しかしBMWには小〜中排気量のADVもラインナップされていて、なかでも初心者から上級者も満足できるポジションにいるといえるのが「F850GS」です。

大前提として「R1250GS Adventure」は、ADVであると同時に優れたオフローダーでもあります。このバイクを使ったラリーイベント「GS Trophy」の動画などを見てみると、巨体が悪路をとんでもないスピードで疾走するシーンを見ることができます。

しかしハイパワー&重量級の「R1250GS」をそこまで扱うのは手練でなければ無理。そこで「F850GS」であれば、GSとしての十分なパワーと剛性のある車体に手軽さを加えることができます。ちなみに「R1250GS」は、ベーシックでも車重が256kgあります。それに対して「F850GS」は229kg。当然車体も「F850GS」の方がスリムになるので、未舗装路での扱いやすさとフレンドリーさが高いです。

BMW F850GS
BMW F850GS

■F850GS主要諸元
全長2305×全幅922×全高1356mm、シート高815〜860mm、重量229kg、エンジン種類 水冷4ストローク並列2気筒DOHC、総排気量853cm3、最高出力 70kW(95ps)/8250rpm、最大トルク 92Nm(9.4kgf・m)/6250rpm、変速機 6段リターン、タイヤサイズ 前90/90-21/後150/70R17、メーカー希望小売価格 163万8000円〜

ミドルクラスだからこその、満足や誇れることがある

ビッグADVはその巨体がもたらす迫力ある見た目も大きな魅力ですが、いざ乗ってみるとその巨体を家から出すのが億劫になってしまうこともあるでしょう。しかしそこから一歩引いたミドルクラスであれば、その億劫さも減り気軽さが増し、バイクに乗るのも楽しくなると思います。ミドルADVは、ビッグADVよりも「ドヤ感」が減るのは事実です。しかし実際にオフロードを思い切り走ってドヤれるのは、ミドルクラスのほうかもしれません。オフロードを気軽に思い切り走れる。そこにはまた新しいバイクの世界が広がっているのではないでしょうか。

レポート●ABT werke 写真●ヤマハ/KTM JAPAN/BMW Motorrad

  1. 【わかる?】車検のある400ccクラスで発売からもう4年……だけど2024年まで『ベストセラー』を誇ったHondaのバイクってどれだと思う?

  2. 【え?空冷?】新型『CB1000F』を「予備知識ゼロ」でレビューすることになった→聞いてた話と違うじゃないか!?【Hondaの道は1日にしてならず/CB1000F ①第一印象 編】

  3. 【驚異の価格】新型EVスクーター『ICON e: (アイコンイー)』は26Lのシート下収納スペースありで充電もラク!【Honda2026新車ニュース】

  4. 徹底解説!レブル250の「Eクラッチ」が圧倒的に支持される「7つの理由」って? 【Honda E-Clutch/Rebel 250 S Edition編】

  5. 【質問】このバイクの車名ってわかる? Rebel 250(レブル250)じゃないよ!DAYTONA×Dope製のCL250向け『カスタム』です!

  6. ツーリング好きの私が年甲斐もなく『峠の走り』に夢中になってしまったバイクの話【Hondaの道は1日にしてならず/GB350 S インプレ・レビュー 前編】

  7. バイク歴18年のライダーはGB350 Cで初のMT車デビュー「これにしかない良さがあります」

  8. CRF1100L Africa Twin(アフリカツイン)が予想外のニューカラー!?新型モデルからは『MT』と『<S>』が無くなり『DCT』のみに!

  9. GB350はモトクロスの女王、川井麻央選手も絶賛「GBがいいヤツすぎて仲良くなりました」

  10. Honda純正オイル「Pro Honda」の上位グレード「SPORTS」と「PREMIUM SPORTS」はどこまで違う? Honda二輪車のエンジン開発にも使用されるハイグレードオイルは〇〇〇が全く別物です!

  11. 【新車】125ccスクーター『LEAD 125(リード125)』がニューカラー2色追加で新発売! シート下スペース約37Lでスマートキー&USBソケットも標準装備!

  12. 10年、20年後も色褪せない「控えめに言って最高」GB350 Cを全力で絶賛する理由

  13. GB350を手に入れて1年半。休日はバイク漬け。女性ライダーの語る愛車の魅力。「行動範囲を広げてくれる素晴らしい相棒」

  14. 大排気量ツアラー一筋だったベテランライダーがXL750 TRANSALPに乗って感じた自由と楽しさとは?

  15. のんびりツーリング最強の大型バイク『CL500』がアップグレード!新色にも注目です!

  16. 通勤・通学、二人乗りもOKの遊べる125cc『ダックス125』は初心者の人も安心!

  17. 50歳からライダーデビュー。エネルギッシュな女性ライダーが考える悔いのない人生

  18. 新型『NX400』ってバイク初心者向けなの? 生産終了した『400X』と比較して何が違う?

  19. 定年後のバイクライフをクロスカブ110で楽しむベテランライダー

  20. “HAWK 11(ホーク 11)と『芦ノ湖スカイライン』を駆け抜ける