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「バイクメーカー公式コラボレゴ」からベスパ、BMW、ドゥカティの3種類を紹介
1932年に創業したデンマークの玩具会社、レゴ社が製造販売する「レゴブロック」。子供に親しまれるだけでなく大人のファンも多いのが特徴で、LEGO社は歴史的建造物などを忠実に再現したピース数が多く組み立て難易度も高い「大人向けレゴ」ラインを用意しています。
そんなレゴから2022年3月1日「レゴ ベスパ125」が発売されました。
「レゴ ベスパ125」は、レゴ社とベスパを製造するピアッジオ社のコラボレーションで製作されたブロックキットで、対象年齢は18歳以上と正真正銘の「大人向け」商品。
スペアタイヤ、取り外し可能なエンジンカバー、ハンドルバー、スタンドなど、実車さながらの装備と装飾品が精密に再現されています。
実はレゴ社が「大人向けレゴ」ラインからバイクがモチーフの製品をリリースするのは初めてではありません。
過去にはBMWとコラボしてR1200GS、M1000RR、ドゥカティではパニガーレV4R、ハーレーダビッドソンではファットボーイを忠実に再現したブロックキットを発売しています。
この記事では「大人向けレゴ」にラインアップされた「バイクメーカー公式コラボ」の中から最近発売された3製品を紹介します。
「レゴ ベスパ 125」総ピース数1106個
価格:1万2980円
総ピース数:1106個
大きさ:高さ 約12cm×幅 約22cm×奥行 約35cm
発売日:2022年3月1日
対象年齢:18歳以上
レゴブロックではレアな「パステルブルー」を車体に採用!!
レゴ社によると「レゴ ベスパ125」は「アバンギャルドなエンジニアリングとスタイル、世界の道に文化とエレガンスをもたらし愛される二輪車ベスパを讃えて誕生した」製品だということで、車体の大部分に採用されたレトロなパステルブルーは、これまでのレゴブロックシリーズではほとんど使われたことのない珍しい色だそうです。
かわいらしい車体だけでなくリヤキャリアに載せられた鉢植えの花、ゴーグルを備えたヘルメットが付属し、取り外し可能なエンジンカバーの中にはエンジンも再現されています。
レッグガードの内側にはレトロベスパの象徴のひとつでもあるスペアタイヤが装備され、高さ12cm、幅22cm、奥行35cmという手乗りサイズの中にも1960年代のベスパの世界観が忠実に表現されています。
レゴ、ピアッジオ両社のデザイナーが語る開発への思い
レゴグループシニアデザイナー、フロリアン・ミュラー氏は「レゴ ベスパ125」の製作を振り返って「ピアッジオ社と共に傑作二輪の世界を作り上げる経験ができたことは大変貴重でした。デザインにあたって一番興奮したのはオリジナルモデルのディテールの再現です。1960年代のクラシックなベスパをモチーフにするということでコンセプトの段階から過去へと誘われましたし、想像力、創造力とも刺激されました。ファンの皆様にも同じ興奮を味わっていただけることを願っています」とコメントしています。
一方でピアッジオグループデザインセンター長、マルコ・ランブリ氏は「無限の表現の可能性という共通点を持った2つの夢のブランドによるすばらしいコラボレーションが実現できました。レゴもベスパも、合体、構築の力を真髄に、常に自己改革を行い、いくつもの時代を渡り歩いてきたブランドです。デザイナー陣にとってはベスパの柔らかなフォルムをレゴブロックでいかに表現するかという点が課題でしたが、その点、確実に攻略できていると考えています」と話しています。
「レゴ テクニック BMW M1000RR」総ピース数1920個
価格:2万3980円
総ピース数:1920個
大きさ:高さ27cm×幅17cm×奥行45cm
発売日:2022年1月1日
対象年齢:10歳以上
ギヤボックスからゴールドのチェーンまで再現!!
2022年1月にレゴ社から登場したのが、BMWの四輪スポーツ最高峰モデルに与えられる「M」の称号を二輪車として初めて冠した「M1000RR」を1/5スケールで完全再現した「レゴ テクニック BMW M1000RR」です。
実際の車両になるべく忠実な仕様とすることに細心の注意を払って作ったという「レゴ テクニック BMW M1000RR」は、3速ギヤボックス、フロント&リアサスペンション、フロントステアリング、ゴールドチェーン、3種類のTFTダッシュボード画面、フロントスクリーンなどが再現されています。
レゴ、BMW両社のデザイナーが語る開発への思い
レゴデザイナーのサミュエル・タッチ氏は「レゴ テクニック BMW M1000RR」の発売当時、製作を振り返って「レゴ テクニック BMW M1000RR発売にあたり、BMW M1000RRがライダーやロードレース好きに広く愛されているのには、性能だけではなく美しい設計があるからだと感じています。そういったファンに愛されている部分を、忠実にレゴブロックで再現することは、とても楽しい経験でした。このセットがバイクに乗るすべてのファンを刺激し、楽しませることを願っています」と実車を忠実に再現することに掛けた熱意を述べています。
一方、BMWモトラッドのブランド&プロダクト部門責任者であるラルフ・ローデペーター氏は「レゴ テクニック BMW M1000RRは、レゴ テクニックのバイクセットとしては最大のセットです。作りがいがあり、見た目も素晴らしい本商品を組み立てることで、ファンの皆さまは本物のバイクをサーキットに持ち込んでアドレナリンを放出するのと同様に、組み立ての体験もやみつきになることでしょう」と製品に期待を込めていました。
「レゴテクニック ドゥカティ パニガーレV4R」総ピース数646個
価格:オープン価格(大手通販サイトでの販売価格:7000〜8000円)
総ピース数:646個
大きさ:高さ16cm×幅8cm×約32cm
発売日:2020年6月1日
対象年齢:10歳以上
組み立てることで仕組みが学べる!! 実際に回転するV4エンジンを搭載
2020年6月に「レゴ テクニックシリーズ」から登場したのは、ドゥカティが誇るスーパーバイク「ドゥカティ パニガーレV4R」の完全再現レプリカ「レゴテクニック ドゥカティ パニガーレV4R」でした。
レゴ社によると「レゴテクニック ドゥカティパニガーレV4R」は、ドゥカティの「スタイル」「洗練性」「パフォーマンス」をレゴブロックのサイズで完璧に表現することを目指して作られた製品だということで、実際に可動する2速ギヤボックス、内部パーツも動くV4エンジン、実際の車両に忠実なフロントおよびリヤ、サスペンションを装備しています。
さらにフロントとリヤのディスクブレーキも精巧に再現されていることに加えて、リアルな動きを伝えるステアリングとサスペンションも搭載。
その他にも、キックスタンド、エキゾーストパイプ、ウィンドスクリーン、メーターパネルなど、実際の車両をどこまでも忠実に追っています。
また、レゴ社によると「レゴテクニック ドゥカティ パニガーレV4R」の狙いは、細部の仕組みまでを精密に再現したブロックキットを実際に組み立てることで、ギヤメカニズムの仕組みやエンジンの機能を発見し、エンジニア体験をすることでバイクのメカニズムへの理解を深めるということにもあるそうです。
レゴ、ドゥカティ両社のデザイナーが語る開発への思い
レゴ テクニック シニアデザイナーのオーレリアン氏は「レゴテクニック ドゥカティ パニガーレV4R」の発売当時、製作を振り返って「レゴテクニック ドゥカティ パニガーレV4R発売にあたりドゥカティ パニガーレV4Rは、エレガントなアイコン・モデルであり、テクノロジーの最高傑作でもあります。このモデルの開発にあたっては、できる限り細部に至るまで忠実に表現すること、このレッド・アイコンの美しい曲線とユニークなデザインを再現することが何より重要でした。そのため、実際に機能するギヤボックスとステアリング、回転するV4エンジンを製作しました。私にとってのライディングとは、道路とモーターサイクルを通じて感じるすべてのフィーリングを意味しています。このモデルを組み立てることで、同じ興奮を味わっていただければ幸いです。この商品は、単なる遊びだけでなく、メカニズム、パワーやテクノロジーについて学ぶこともできます。このモデルを組み立てる道のりでは、多くの楽しみや情熱が待っています」と完成度だけでなく、製品が与える学びの可能性についても自信をのぞかせていました。
また、ドゥカティのライセンスディレクター、アレクサンドロ氏は、「私たちはみんな一度は子供のころ、レゴブロックに熱中したことがあるのではないでしょうか。ドゥカティとレゴグループの間のこの新しいライセンス契約は、まさに夢が実現したようなものです。私たちは、献身、情熱、細部へのこだわりを持つ、同じ価値観を共有する2つのブランドです。レゴ テクニックドゥカティパニガーレ V4Rが、子供や親だけでなく、バイクに毎日乗るすべてのファンを集め、刺激し、楽しませることを願っています」と製品にかける思いを語っています。
この記事で紹介したブロックキットは、全国の玩具店のほか、大手ネット通販サイト、またはレゴ社の公式ウェブサイトから購入することができます。
編集部では「レゴテクニック ドゥカティ パニガーレV4R」を購入して組み立ててみました。完成までに10時間ほど掛かりましたが、レゴブロック未経験者でも完成に漕ぎ着けることができました!!
ツーリングをするにはまだ肌寒い日もありますが、おうち時間のお供に「大人向けレゴ」はいかがでしょうか。
レポート●モーサイ編集部・中牟田歩実 写真●LEGO/ピアッジオ/ドゥカティ/BMW/モーサイ編集部