1台×複数で接続されるため、最大15人で網目状のネットワークを構築できるのがCardo(カルド)のDMC(ダイナミック・メッシュ・コミュニケーション)。パックトークボールドJBLとパックトークスリムJBLは、このDMCを搭載した同社のハイエンドシリーズだ。

情報伝達性能に優れる金メッキタイプの3.5mmステレオミニプラグを採用するのもカルドのこだわり。2019年には音響機器メーカーのJBLの技術を導入するマイナーチェンジが行われ、直径40mmの大型スピーカーを新採用し、オーディオプロセッサープログラムもアップグレード。優れた音質を手に入れ、さらに通話時の聞き取りやすさも向上している
両者の違いはその形状にある。ボールドは一般的なインカムと同様にバッテリーを内蔵した1ボディタイプだが、スリムは操作部とバッテリーであるバックユニットを分けたセパレートタイプとなる。
ヘルメットの左側下部に装着する操作部は、文字どおりスリムなので風切り音を大幅に低減でき、バックユニットは後方下側に取り付けるためヘルメットのデザインを崩さない。
「インカムは取り付けたときのスタイルがイマイチ」と購入をためらっていた人にとって、スリムは最適解になるはず。

JBLの操作部とバックユニットは、シェルとライナーの隙間にクランプを差し込むだけで簡単に取り付けられる。ヘルメットの形状に合わせて、バックユニット取り付けパーツ(クランプとスカート)はそれぞれロングとショート2種類を同梱。対応ヘルメットは公式ウェブサイト(cardosystems.jp)で確認できる
通信距離は独立したアンテナを持つボールドが有利だが、その他の機能は同一。
メッシュ接続のため走行順を気にする必要がなく、たとえ通信可能距離を超えて離れてしまっても近付けば自動的に再接続されるし、ブルートゥースインカムをDMCの輪に追加できるブリッジ接続、日本語による音声操作、スマホアプリを使った設定・操作など使い勝手も抜群。スタイルと操作性、いずれもスマートなパックトークスリムJBL、要注目だ。
スリムと同じ値段で選べるボールド
パックトークボールドJBLがスリムよりも優れる点は2つ。ユニット間の接続可能距離がスリムの1.2㎞に対し1.6㎞、ネットワーク全体での接続可能距離が同じく6㎞から8㎞に延びる点と、ボリューム調整などが容易なコントロールホイールが搭載されることだ。
ただしスリムの音量は音声コマンドでも操作できるし、通信距離も通常のインカムと比較しても十分と言える。価格も同一だから、デザインが気に入った方を選べばいいだろう。

格納可能なアンテナと、優れた操作性を実現したコントロールホイールがボールドの特徴だ。
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