さすが老舗メーカーの風格! Z900RSの扱いやすさが向上
今回試したヨシムラスリップオンR-11サイクロン『サテンフィニッシュカバー』はステンレス製なので、重量はスタンダードより200g軽い2kg。チタン+カーボンの仕様なら400g軽くなる。
そのサウンドはスタンダードより少し低音成分が強調された野太いものであると同時に、角の取れたまろやかな感じで、いかにも4気筒という雰囲気を醸し出している。
正直に言うと、マフラーのサイレンサー部分だけを交換するスリップオンだから、大きな性能的変化は期待していなかった。しかし、走り出すとすぐに低中回転域が格段にスムーズになっていることが分かる。
スタンダードの吹け上がりはともすれば、ガー、ガーといったフィーリングだが、このR-11ではサウンドも挙動も滑らかになった。パワーカーブを確認すると、スタンダードのやや波がある部分が、より滑らかなカーブに是正されている。
さらに5000回転以上の高回転域では、若干のパワーの上乗せがされており、9000回転付近までスタンダードよりも軽快に吹け上がるのである。総じて、より滑らかで扱いやすい性格になっている。
さすがヨシムラ。性能的向上は明らかだ。その外観の美しさは言うまでもなく、このパフォーマンスで9万円台という価格は、かなりのバリューがあると言っていいだろう。
レーサー直系フォルムの“R-11”
【バリエーション】丸みを帯びたデザインの“R-77S”
【バリエーション】伝統的フォルムを今に受け継ぐ“BREVIS”