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フリクションを低減し、レスポンスを向上させるというA.S.H. FM-ZERO
注入するだけで性能を向上させてくれるという魅力的な存在、「添加剤」。
近年高品質・高性能なオイルとして支持を集めているA.S.H.ブランドにも、オイル添加剤として、「FM-ZERO」がラインアップされている。
フリクションを低減することによって、レスポンスアップの効果を発揮するFM-ZEROはバイク専用品ではなく、バイク/クルマ問わず使用OKの製品だ。しかし、バイクの「クラッチ滑り」の原因になる成分は一切含んでいない、とメーカーのジェイシーディプロダクツには確認済み。
安心して、以下の使用レポートを読み進めてほしい。
FM-ZEROの実験対象としたのはヤマハ ブロンコ。
ヤマハ セロー225と同系の、223cc空冷単気筒OHC2バルブエンジンを搭載したスクランブラーモデル。
モーサイ編集部の隣にある営業部で働く、4X歳のサラリーマン・Yの愛車である。
エンジンオイルは部分化学合成油のアッシュオイル MOTO-SPEC PSE 15W-50を使用
FM-ZEROを加える、車両に使用したオイルはアッシュオイル MOTO-SPEC PSE 15W-50。PSEは鉱物油+エステルの部分化学合成油で、エンジン内部のクリアランスが大きい欧州車や古い車両との相性が特に良く、高速走行・ツーリング・街乗りなどシチュエーションを問わず使えるというオイルだ。
*それはいいから、とにかく早く効果に関するレポートを見たいという人は、とりあえず次の見出しまで読み飛ばしてもらってもOKだ。
ヤマハ ブロンコは純正指定粘度10W-40でエンジンオイル容量は1Lだが、オフロードもガンガンエンジンを回して走りたいという気持ちもあって、15W-50という高粘度のものに変更している。
これは、ジェイシーディプロダクツ代表で製品開発にも携わている岸野 修さんによる「250ccの空冷単気筒エンジンは熱価が高く、ピストン速度も速いため、粘度の高いオイルを使えば油膜の強度を上げられる」というアドバイスに基づいてのもの。
FM-ZEROはエンジンオイルの約5%注入するだけ、即効性があるのも確認
FM-ZEROはオイル量の約5%ほどを添加する。ブロンコの場合約50mlである。
注入前、注入後の変化を確認するのと、様々なシチュエーションでの変化をみる為、300km程のツーリングに出向いてみた。
往路はオイル交換をしてそのまま走行、折り返し地点でFM-ZEROを投入し、帰路で違いを感じ取る算段である。
結論を先に言うと、明確な違いが感じ取れた。
アッシュオイル MOTO-SPEC PSE 15W-50自体のフィーリングは過去のレポートを参照していただきたいが、FM-ZERO注入後では、高速道路/峠/林道と
様々な場面でアクセルを開けたときの弾ける感覚というか、高回転域でのスムーズな伸びを感じることができたのである。
「気持ちのいいエンジンフィール」に変化したのは嬉しいことなのだが、感覚的な部分でもある。「添加剤」という商品に関して、この手の耳障りのよい言葉を聞くことも多いだろう。
だが、FM-ZEROは「数字」での差がしっかり出た。
最高速が伸びた!
250cc空冷単気筒エンジンのオフロード車に乗車経験がある人ならお察しいただけると思うが、最高速はおおよそメーター読みで100〜130km/hといったところだ。
帰路のFM-ZERO注入後は、最高速が5km/h伸びたのである!
もちろん、人間も装備も荷物も同一。
普通に走っている限り気付きにくいが、高速道路には若干の上り・下りの傾斜があるので、添加前・添加後それぞれ5〜6回、最高速を試してみての結果である。
ブロンコにはタコメーターがないため、具体的な回転数でどれくらい「伸び」があったのかは確認できなかったが、注入前・注入後でギヤ比もタイヤ外周も変わっていない以上、明らかにエンジンがより回転していることは間違いないだろう。
ロードスポーツ車や大排気量車でも同様の効果は期待できるのだろうが、日本の高速道路で最高速チェックを試すとマズいことになってしまうので、テストの題材車としてブロンコはちょうどよかったとも言える。
ちなみに筆者のブロンコはスプロケットをショート化しているのでより最高速が低くなっており、よりテストしやすかったというのもある。
残ったFM-ZERO 150mlをクルマにも入れてみた
今回のテストで使用したFM-ZEROは200ml缶。
ブロンコに使用したのは50mlなので、残りは150ml。配合率から逆算すると、エンジンオイル3L分にまだ使えることとなる……というわけで、普段使いのクルマにもFM-ZEROを注入してみた。
バイクだけしか所有してないという人はきっと少ないと思うし、バイクを所有している人はクルマも所有されている人も多いだろう。
FM-ZEROはバイク、クルマ問わずに使用できるので、意外となかなか使い切らないという「添加剤あるある」に陥らないのもいい。
なお、クルマに関しては何のことはない1BOXカーなので「もう一声、高回転域の伸びが……」などといったことは考えていないのだが、注入後、信号待ちなどアイドリング時における振動が明らかに少なく感じられたことを記しておきたい(エンジンマウントの劣化も手伝ってか、最近振動が結構大きくなってきたなぁ……と感じていた)。
FM-ZEROがフリクション低減効果を追求したオイル添加剤であることを考えれば理にかなっており、納得の効果である。
レポート&写真●八重洲出版・営業Y まとめ●モーサイ編集部・上野
A.S.H.クオリティの真髄
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