コロナ禍でマスクとは長い付き合いになりそうですね。楽しいデザインのハンドメイドマスクが大流行しているほか、スポーツウエアやバイクウエアのブランドからもフィット性が良くて、洗濯して何回も使える製品がリリースされています。
まあ、どうせ着けるならお気に入りのブランドでと思うでしょ。機能性もスタイルもあの布製マスクよりずっと良いですからね。
洗える、吸汗速乾・抗菌防臭、快適フィットのHYOD製マスク
今回使ってみたのはレーシングスーツ・ライディングウエアメーカーのHYOD製です。4月から「いま、できることを。心地よいマスクを作りました」と発売開始、同時に同社オンラインストアで1万円以上(税抜き)で製品購入・予約したユーザーへもプレゼントしていました。
ですが1日で在庫がなくなってしまい、現在第2ロット目で予約受付中とのこと(5月中旬から6月下旬納品予定)。
さすがにレザーレーシングスーツやストリートライディングウエアのトップブランドだけあって、マスクのフィット性や快適性が抜群。顔の曲面にしっかりフィットします。立体パターン(立体裁断)は得意中の得意ですからね。
素材も伸縮性があり、上側にはノーズワイヤーもあるのですき間なく装着できます。ノーズワイヤーなしのマスクはフィット性が劣るだけでなく、すき間から息が上がってきてメガネがくもりやすくなります。
素材は肌に優しく、吸汗・速乾・抗菌・防臭です(ポリエステル製)。こうした高い機能性をもった素材を使うあたりが、バイクウエアやスポーツウエアなどのブランドの特徴で、一般製品とは違いますね。
ただし医療用「N95マスク」などとは異なるので、ウイルス感染自体を防ぐものではありません(これはわかりますよね、一般のマスクも同じです)。ですが、顔に良くフィットしてカッコイイだけでなく、涼しくて快適・清潔に過ごせるというのは大きな特徴です。
このマスクなら夏の時期でも使うことができるでしょう。
マスク本体は二重構造となっていて、両脇の入り口から表地と裏地の間に簡易フィルターを入れることができます。
マスクには原寸の型紙が同封されていて、ガーゼ、キッチンペーパー、コーヒーフィルターなど、家庭にある物を切って入れればいいのです。本体を洗い、簡易フィルターを交換すれば何回でも清潔に使えます。
洗濯は普通の洗濯用洗剤で手洗いし、そのまま干しておけばすぐに乾きます。室内(お風呂場など)でも一晩で完全に乾くので、ツーリング先でも便利。こういう面でも、速乾性素材が効いてますね。
ヘルメットを被った状態での使用感
耳にかけるヒモは痛くなりにくいネオプレン素材です。伸縮性もあり、幅もちょうどいい。
普段使いはもちろん、ヘルメットを被っても耳が痛くならなかったのはイイですね。
耳ヒモが細いゴムなどの場合、ヘルメットによっては(耳が収まる部分のデザイン・大きさが問題です)けっこう痛くなります。このことは、花粉症対策でコロナ禍以前からマスクをしてヘルメットを被っている方はよくご存知だと思います。
通気性はそこそこありますから、息苦しさはありません。通気性は簡易フィルターの種類や重ねる枚数で変わりますが。キッチンペーパー1枚やガーゼを二重にしたぐらいでは問題ありませんでした。
ただ、シールド開閉式のジェットヘルメットやシステムタイプのヘルメットでは問題なしですが、フルフェイスヘルメットはさすがにマスクをズレずに被るのが難しい……(チークパッドがキツめのヘルメットは、被った後にマスクの位置を修正するのが大変)。まあ、これはどんなタイプのマスクでも同じことですが。
それと、ヘルメットを被った状態でマスクをすると、やっぱりですが、メガネはくもりやすくなります。ロードレース用に雨用マスク(ゴム製など)がありますが、それは完全に息が上に上がらないようにしてシールドのくもりを防止する目的のもの。通気性があるマスクは息を透過する以上、どうしてもくもりの原因になるんですね。これは仕方がない。
でも、ここまで快適なマスクはなかなかないと思うので、バイクに乗るとき、乗らないときを問わず筆者は愛用しています。
レポート●石橋知也 写真●石橋知也&HYOD 編集●上野茂岐