用品・グッズ

実はこんなに簡単!? 素材別、革ブーツのメンテ道

 

スムースレザーとは違う「ヌバック」のメンテナンス方法と楽しみ方

前述しましたが、ワイルドウィングブーツではクレイジーブラウンカラーのみヌバックが使用されています。

ヌバックというのは、革の表面をバフがけ(ヤスリがけ)し、起毛している革のこと。
その特性上汚れが付着しやすく目立ちやすいです。また、スムースレザーに比べるとメンテナンスや取り扱いが難しいので、二足目におすすめ。

こちらはスムースレザーと同じ感覚でミンクオイルを塗るのは要注意!
ヌバックにミンクオイルを塗るとオイルが伸びず、すぐに吸収されシミになってしまいます。

●ミンクオイルを塗った後。こうなるともう戻らない

ヌバックにはヌバック用のクリームを塗りましょう。そうすることで汚れも落ち、目立たなくなります。

ヌバック特有の起毛を楽しむために、クリームは少量をトントントンと塗っていきます。クリームを塗り擦ると、毛が潰れ艶が出るので起毛を楽しみたい方は優しく塗りましょう。
クリームが乾いてきたら起毛も戻ります。

ヌバックはメンテナンスが難しい分、エイジング=育てていくのがとても楽しい革でもあります。

汚れを多少残しつつ、起毛が無くならない程度にクリームを塗ると上の写真のように使用感と渋さが出ます。
逆に毛を潰し艶をあえて出すのも、実は格好いいのです。

●クリームを塗りペーパー等で擦り続けると徐々に艶が出る

●同じクレイジーブラウンカラーだが、全く印象の違う色合いになる

ヌバックの革ブーツを買った場合、最初に防水スプレーを吹きかけ汚れを付きにくく、起毛を活かした育て方を。使用していき汚れが目立つようになったら艶を出す方向に育てていけば、1つのブーツに2つの楽しみを得られますね。

メンテナンスサイクルはスムースレザーと同等と考えて良いでしょう。

 

糸のほつれや傷はどうすれば良い?

バイクに乗るというタウンユースよりはるかに過酷な環境で使用していると、糸がほつれてくることがありますよね。

実は、このほつれを治すのもとても簡単なのです。
ほつれた糸を短く切り、ライターなどであぶるだけで良いのです。

●軽くあぶるだけ

あぶった後は焦げた糸を押し、クリームを塗れば完成です。

次に傷になりますが、黒いブーツを地面に擦ったりした場合に革が剥がれ灰色になってしまった……なんて経験がある思います。

こう言った傷って結構目立ってしまいますし、やはりショック。
これを目立たなくさせる方法は2つあって、靴墨を使うか、アクリル絵の具を使うか。

●アクリル絵の具をほんの少し指に取る

アクリル絵の具の場合、使用するのは普通のアクリル絵の具でOKで、レーシングスーツの傷を目立たなくさせるためにアクリル絵の具を使用する人は多いとか。
少量を指に取り傷の箇所へ塗り込みます。アクリル絵の具は乾けば水に溶けないので、過酷なバイクの使用でも安心ですね。
今回はアクリル絵の具を使っての作業例。

まだ多少目立ってしまいます。この上からミンクオイルを塗れば傷はほとんど目立たなくなります。

アクリル絵の具を塗った場合、その絵の具の上からはミンクオイルは浸透しませんが革の内部を油分や栄養が移動してくれるため全く問題ありません。
とはいえ、こういった傷も「革ブーツの味」である面もありますので、活かすも治すも持ち主次第ですね。


 

いかがでしたか?
ハードルが高いように感じる革ブーツのメンテナンスも、特別な道具がなくても気軽に行えるものでしたね。
せっかく本革ブーツを履くのだから、長く使うためにもしっかりメンテナンスをして、その先にあるエイジングも楽しんじゃいましょう!

レポート&写真●モーサイ編集部・佐藤

 

CONTACT

問い合わせ先 株式会社ウィングローブ・ワイルドウィング
URL https://winglove.co.jp
1 2

3

  1. 還暦からセカンドライフをスタートさせた『Rebel (レブル)1100 <DCT>』のオーナー

  2. 技術者たちが語る「Honda E-Clutch」。新しい技術に秘められた苦労と想いとは?

  3. Rebel 1100 T <DCT>で母と息子がナイトツーリング。共通して感じたのは乗りやすくて楽しさが伝わってくることだった

  4. CL500はストリートが楽しいバイク。ビギナーからベテランまでを満足させる万能マシンだ!

  5. 原付だから多くの人に愛された。『スーパーカブ50』の歴史を辿ってみる。

  6. CL250はセカンドバイクじゃない。この250ccは『メインの1台』になり得るバイクだ!

  7. ダックス125でボディサーフィンを楽しむ。バイクがあれば遊びはもっと楽しくなる。

  8. Rebel 1100〈DCT〉は旧車を乗り継いできたベテランをも満足させてしまうバイクだった

  9. 定年後のバイクライフをクロスカブ110で楽しむベテランライダー

  10. CL250とCL500はどっちがいい? CL500で800km走ってわかったこと【ホンダの道は1日にしてならず/Honda CL500 試乗インプレ・レビュー 前編】

  11. 【王道】今の時代は『スーパーカブ 110』こそがシリーズのスタンダードにしてオールマイティー!

  12. 新車と中古車、買うならどっち? バイクを『新車で買うこと』の知られざるメリットとは?

  13. ビッグネイキッドCB1300SFを20代ライダーが初体験

  14. どっちが好き? 空冷シングル『GB350』と『GB350S』の走りはどう違う?

  15. “スーパーカブ”シリーズって何機種あるの? 乗り味も違ったりするの!?

  16. 40代/50代からの大型バイク『デビュー&リターン』の最適解。 趣味にも『足るを知る』大人におすすめしたいのは……

  17. ダックス125が『原付二種バイクのメリット』の塊! いちばん安い2500円のプランで試してみて欲しいこと【次はどれ乗る?レンタルバイク相性診断/Dax125(2022)】

  18. GB350すごすぎっ!? 9000台以上も売れてるって!?

  19. “HAWK 11(ホーク 11)と『芦ノ湖スカイライン』を駆け抜ける

アバター

モーサイ編集部

投稿者の記事一覧

1951年創刊のモーターサイクル専門誌。新車情報はもちろん、全国のツーリングライダーへ向けた旬な情報をお届けしています!

モーターサイクリストは毎月1日発売!

おすすめ記事

5月新導入の「Leoncino125」や、参考出品の「TRK502X」も登場! 【プロト】は東京モーターサイクルショーで【ベネリ】を展示。 おかえりなさいメグロの故郷へ──目黒製作所の工場があった那須烏山市にメグロ80台が集結!「メグロキャノンボール烏山」 仏【IXON】の2024年新型ライディンググローブ7種をまとめて一気紹介!抜群操作性のオールシーズン用「THUND」など

カテゴリー記事一覧

  1. GB350C ホンダ 足つき ライディングポジション