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■「TOUR-CROSS V」アルミナシルバー
アライから新型マルチパーパスモデルが登場した。これまでのツアークロス3は登場からすでに10年以上が経過。新登場のツアークロスVは、シェルも内装も快適装備も全てが新しくなり、当然、安全性能も向上している。
触ってみて驚いたのは、まず3つのスタイルチェンジが簡単になったこと。ツアークロス3はシールドもバイザーも片側2本のボルトで止められていたが、ツアークロスVのシールド脱着は工具なし、バイザーは片側1本のボルト固定に簡便化。
試しにアドベンチャースタイルからオフロードスタイルへの変身タイムを計ってみると、ツアークロス3が1分36秒、ツアークロスVは32秒で済んだ! またツアークロスVは、シールド&バイザーの取り付け位置が下に下がっており、滑らかな曲線で設計された帽体の頭部分の面積を広く確保。転倒時の衝撃を「かわす性能」が高められている。
ちなみに、テストしたのは気温36度Cという過酷な状況だったが、走り出してしまえば走行風が内部に入ってきてかなり快適だ。バイザーありで高速道路も走ってみたが、ツアークロス3に比べて走行風で振られるような感覚もかなり減少。長距離ツーリングでの疲労やストレスは大幅に軽減された。ツーリング好きには絶対オススメのヘルメットである!
<製品概要>
価格●ソリッド:6万9300円 グラフィック:7万9200円
サイズ●54、55-56、57-58、59-60、61-62
カラー(ソリッドモデル)●グラスホワイト、グラスブラック、フラットブラック(ツヤ消し)、アルミナシルバー、イーグルグレー
カラー(グラフィックモデル)●ディスカバリー・ブルー、ディスカバリー・レッド、ディスカバリー・ホワイト
シールド&バイザーの脱着が容易に
ツアークロスVは新開発のVAS-Aシールドシステムを採用。ツアークロス3のシールド&バイザーは片側2本(計4本)のボルトで留められていた。進化したツアークロスVのバイザーは片側1本(計2本)のボルトで脱着でき、シールドは工具不要のワンタッチで取り外し可能だ。
バイザーは角度調整が可能で動きもスムーズ。前走車が巻き上げた泥よけとしての機能はもちろん、ツーリング時は日差しを遮りまぶしさを低減。前傾時の視界確保にも効果的。
シールドのゆがみが減少
新型のシールドはツアークロス3の尖った形状よりも、オンロードヘルメットのように滑らかな曲率に。そのため、視界のゆがみは大幅に減少。視界はよりワイドになった。
多彩なエアロパーツで快適性能が大幅アップ
おでこのロゴマークは大容量エアダクトになっていて、どんな乗車姿勢でも最適な走行風の流入を確保。口元のマウスシャッターは開口部面積がツアークロス3と比べて200%アップ。くもり止めモードもある。後部のARスポイラーは内部の熱気を強力に排出。空気の流れを整え、高速移動での疲労軽減にも役立つ。新形状のバイザーは高速走行時に風抜けの良い形状で、ブレも少ない。
バイクや用途に合わせて3変化!
アドベンチャースタイル
バイザー&シールドを装着したスタイル。アドベンチャーバイクによく似合い、ロングツーリングにも最適。空力性能が向上したバイザーで高速移動もさらに快適になった。
オフロードスタイル
バイザーあり、シールドなしで、ゴーグルの使用を想定。おでこのフロントロゴベンチレーションにより開口部が拡大したため、ゴーグルとヘルメットの干渉を低減できている。
オンロードスタイル
バイザーなし、シールドありでオンロード車や街乗りなどに最適。ツアークロス3で必要だったオプションパーツも不要。全体的に丸みを帯びたため、このスタイルでも自然だ。
レポート●太田力也 撮影●山内潤也/アライヘルメット
株式会社アライヘルメット
https://www.arai.co.jp/jpn/top.html