目次
技術の進歩によりさまざまな新素材が登場しているが、レ―シングスーツは昔も今も牛革など天然皮革製が主流。これは、柔軟性に富みながら、ハイスピードからの転倒にも耐えうる強さを持つという点において、天然皮革に勝る素材がほかにないことの証しである。そんな特徴をデニムパンツスタイルで再現したエクスプローラージーンズは、長年にわたりレーシングスーツを手がけてきたクシタニらしい製品と言える。
素材はステア牛革(生後2年以上経過した雄牛の革。去勢されて革質が柔らかい)に特殊加工を施してデニムの風合いを持たせたもので、さすがに多少の重さは感じるものの、見た目は普通のデニムパンツそのもの。裏側はメッシュで肌に張りつかず、本革の割に伸縮性も高く、またがっているときの操作性や快適性は普通のデニムより格段に上。
生地には撥水効果も持たせてあり多少の雨なら平気。ポケットやファスナーは防水仕様ではないので注意した方がいいが、雨が上がった直後の路面程度であれば気にせず走れる。本革ながら自宅の洗濯機で丸洗いも可能で維持や保管は容易。何よりも本物のデニム生地よりも滑りにくくて車体をホールドしやすいので、シートが前傾していて適切な位置に長時間座り続けるのがつらい、といったライダーにもお薦めだ。
EX-1220 エクスプローラージーンズ
価格:7万2600円(28~36インチ)、8万3600円(37~38インチ)
サイズ:28~38インチ
カラー:インディゴブルー、オールドブラック
プロテクター:膝(オプション)
表素材:牛革
裏地:ポリエステル

ジーンズのディテールをレザーパンツで表現



撥水加工を施した革で、洗濯もOK

柔らかく動きやすい仕様



レザージーンズは全5タイプ


report●高野栄一 photo●永田まさお