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レンズの角度、操作スイッチなどライディングに合わせた工夫がなされている
BMWモトラッドの新型電動バイク「CE 02」がドイツ本国で2023年7月に世界初公開となりましたが、その会場でBMWとしては初となるスマートグラス「BMWモトラッド・コネクテッドライド・スマートグラス」も発表されました。
このスマートグラスはBMWモトラッドがリリースするスマートフォン向けのコネクテッドアプリと連携させることで、スマートグラスのレンズ上に車速や制限速度、ギヤ、さらに走行中の道路名(通り名)などナビゲーションの情報を表示させることができる新時代のライディングギアです。
そして、このスマートグラスはベルリンで開催されていたファンイベント「BMWモトラッドデイズ2023」会場で実機が展示されました。
筆者も実際に試着してみたのですが、右目のレンズ上に表示される各種情報は想像以上に見やすく、心配していたほど視界への影響もありません。投影する場所は4ヵ所から選べるほか、表示する内容も数パターン用意されているので、自分好みにセットアップできるのも面白いポイントです。
ただ、スマートグラスをかける角度によっては表示が見づらい場面があったことも事実。それは鼻筋の通った欧州人と日本人の骨格の違いのせいかもしれませんが(笑)。
また、スマートグラスにはオプションとして視力矯正用のサブレンズも用意されていました。こちらはスマートグラスの内側に装備することで、自分の視力にあった視界を確保するためのもの。普段眼鏡を使用しているライダーでもスマートグラスを使えるように考えられています。
過去にはヘルメットとヘッドアップディスプレイを組み合わせた試作品もあった
最近ではヘルメットにもヘッドアップディスプレイを搭載したモデルが登場するなど、近年こうしたデジタルガジェットは注目を集めています。かねてからデジタル技術を組み合わせたコネクテッドライドを提唱してきたBMWモトラッド。数年前のCES(*)ではヘッドアップディスプレイを搭載したコンセプトヘルメットも発表していました。
二輪メーカーによるものとしては世界初となるこのスマートグラス。デザインやオプション装備を含めて、今後の二輪向けスマートグラス市場ではベンチマークとなるアイテムになることでしょう。
*編集部註:コンシューマー・エレクトロニクス・ショー・アメリカで毎年1月に開催される電子機器の見本市
レポート●土山 亮 写真●土山 亮/BMW 編集●上野茂岐
BMWモトラッド
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