進化した定番シートバッグの実力を試す
日帰りで天候の安定したときに行くツーリングなら、持っていく荷物にさほど気を遣う必要もないでしょう。でも、1泊で少し遠くに行ったり、山を越えたりするツーリングとなると、着替えのほかにも防寒着や雨具が必要になるし、宿によっては各種アメニティグッズも持っていきたくなります。また、おみやげを買うなら、ツーリングバッグにその分の収納スペースを空けておかなければなりません。
とは言え、キャンプ用の巨大なシートバッグでは大げさすぎるし、身につけるバックパックでは疲れやすいし……。などと考えていたときに見つけたのが、ツーリングバッグの名門、タナックスの新製品「モトフィズ ミニフィールドシートバッグEX MFK-293」でした。

モトフィズ ミニフィールドシートバッグEXは、タンデムシートに取り付けるいわゆるシートバッグです。見た目は小ぶりなのに19Lという収納力を備えています。そして、左右の拡張ファスナーを広げれば、27Lまで容量アップが可能!
従来品の「ミニフィールドシートバッグ MFK-100」は、ちょうどいいサイズ感と優れた利便性で多くのツーリングライダーに支持された名品でした。新登場の「EX」は、両サイドオープン機能を追加して使い勝手がさらに向上。今回は1泊温泉ツーリングで使用しましたので、その実力を紹介します。
ミニフィールドシートバッグEXと従来品との大きな違いは、両サイドオープン機能です。これにより、荷物に上・左・右の3方向からアクセスできるようになりました。例えば右側にレインウエア、左側にポータブルバッテリーやキャップなど、途中で使用する可能性の高い物を収納しておけば、上部のフラップ&ファスナーを開けずに、ダイレクトにアクセスできるのです。
ほかにも、バックルの大型化、バンジーコード取り付けポイントの最適化など、ユーザーの利便性を追求したマニアックなマイナーチェンジが随所に施されています。


ちょっとしたストレスが解消!
タナックスのツーリングバッグは、そのつくりや素性の良さに定評があります。もちろん筆者もこれまでたくさんの同社製バッグを使用し、その耐久性や使い勝手は十分に味わってきました。
ミニフィールドシートバッグEXと従来品(MFK-100)では、4730円の価格差があります。でも、ツーリングバッグって一年やそこらで買い替えるものでもないですよね。今回EXを使ってみて、両サイドから荷室にアクセスできる機能性や、タナックスならではの確実な装着、びらびらしないベルト類など、これまでツーリングのたびに感じていたちょっとしたストレスがなくなり、逆に高められた利便性の恩恵にあずかれると思えば、これくらいの価格差はたいしたことではないと思えてしまうのです。
日帰りから1〜2泊のツーリングまで、幅広くカバーしてくれるミニフィールドシートバッグ EXは、ただサイズ感がちょうどいいだけでなく、使い勝手も安定感も抜群で、本気で気に入ってしまいました!












製品情報
MOTOFIZZ
ミニフィールドシートバッグEX MFK-293
価格:2万680円
カラー:ブラック
材質:1680Dポリエステル+PVCレザー
サイズ:高さ200mm×幅410mm×奥行き300mm
容量 19~27L
最大収納量 7kg
部品構成
本体、レインカバー、Kシステムベルト、接続バックル、ショルダーベルト
レポート●石井秀実 写真●太田力也