ロータリーエンジンを搭載した国産市販車はスズキ RE-5だけ。「夢のエンジン」はなぜバイクで普及しなかった?

1973年の東京モーターショーに展示されたスズキ RX-5(RE-5の試作モデル)
ロータリーエンジンの仕組み。黄色が吸気行程、オレンジが圧縮行程、赤が燃焼工程、茶色が排気行程(NSUが制作した1959年のロータリーエンジン概要説明冊子より)
1967年に発売されたコスモスポーツ(L10A型)。国産では初めてのREエンジン搭載車だった。エンジンは水冷2ローターで982cc、最高出力は110ps/7000rpm、最大トルクは13.3kgm/3500rpm。
1967年に発売されたマツダ コスモスポーツ(L10A型)のロータリーエンジン
1978年に発売されたマツダ 初代サバンナRX-7(SA22C型)。エンジンは水冷2ローターで1146cc、最高出力は130ps/7000rpm、最大トルクは16.5kgm/4000rpm
1978年に発売されたマツダ初代サバンナRX-7(SA22C型)に搭載された12A型ロータリーエンジン
1990年に発売されたマツダ ユーノスコスモ(20B)。2ローターエンジンが搭載された車ばかりの中、唯一3ローターエンジンを載せたことで伝説的な存在となった。2ローターエンジン搭載の13Bもラインアップしていた
1990年に発売されたマツダ ユーノスコスモのロータリーエンジン(3ローターの20B)。水冷3ローターで排気量は1308cc、最高出力は280ps/6500rpm、最大トルクは41.0kgm/3000rpm
1972年の東京モーターショーに展示された試作車「日産ロータリー」。ベースはサニーエクセレントで当時「1973年秋に発売する」と予告されていた
ヤマハの試作ロータリーエンジン車「RZ201」。水冷2ローター660ccのロータリーエンジンを搭載し、1972年の東京モーターショーで発表された。市販を視野に入れて大々的に宣伝されたが、オイルショックの影響などからお蔵入りし、量産されることはなかった
カワサキの試作ロータリーエンジン車「X99」。水冷2ローター896ccのロータリーエンジンを搭載して1974年4月に試作車が完成したが、翌年の1975年5月に「一時保留」という形で開発が凍結された
スズキのロータリーエンジン搭載モデル「RE-5」。国産車では、ロータリーエンジンを搭載して市販された唯一の二輪車。写真は1974年から販売された前期モデルで筒状のメーター、通称「茶筒メーター」が採用されている
スズキ RE-5のエンジン。水油冷シングルローターで、排気量は497cc。
エンジンをコンパクトにできるのがロータリーエンジンの強みだが、発熱量が多いことで冷却に課題を抱えていたため、それを補うためラジエーターなどの補機類を大型化せざるを得ない側面もあった。
スズキ RE-5の筒状のメーター(通称「茶筒メーター」)。速度計がマイルで表示される仕様のため、写真の車両はオーナーによってkm/h表示が上書きされている
スズキ RE-5の「茶筒メーター」。カバーはキーONにすると自動でパカッと開いた。一方で閉める際は手動だった
国産の市販二輪ロータリーエンジン車は「RE-5」のみだったが、海外には他にもあった。「世界初の市販二輪ロータリーエンジン車」と言われているのが、1973年に登場したドイツの二輪メーカー・ハーキュレスのW2000だ。強制空冷シングルローターで、排気量は294cc。
1977年に登場したのがオランダのバイクメーカー・バンビーン(ファンフェーン)製のOCR1000。996ccの水油冷2ローターのエンジンを搭載し、装備重量350kg以上というモンスターマシンだった。
イギリスのバイクメーカー・ノートンが1988年に発売したクラシック。空冷2ローター588ccのロータリーエンジンを搭載。
クライトンモーターサイクル社が2021年10月に発表した「CR700W」。エンジンは水冷2ローターの690ccで、販売価格は8万5000ポンド(約1300万円)。
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