車種が豊富で選び放題だった!? 何にでも使えるタフな相棒の250ccオフロード車たち 【1980〜90年代 250cc国産マシンヒストリー】

空前のバイクブームは魅力的なデュアルパーパスモデルも生み出した。
オンオフの両立を目指した異色車。ヤマハTDR250(88年発売、手前)はTZRと同型エンジンの45馬力。ホンダAX-1は水冷単気筒DOHCで前後キャストホイールを履く(1988年)。
オフでの走りを極めた2スト車。水冷エンジンはレスポンスが良く、サスはロングストローク。DT200R(左)はコンパクトさが武器。RH250は強力エンジンがウリだった(1986年)。
87年に登場したTW200(写真は91年型)は極太タイヤのファンバイク。エンジンは空冷4ストOHC196cc。2000年頃に街乗りカスタムのスカチューンで大ブレイクした。
ホンダ・XL250S(1978年/乾燥重量119kg・20馬力) 「2スト並みに軽い4スト」がコンセプトで、単気筒OHC4バルブは2軸バランサー装備。前輪は大径23インチで、そのインパクトはかなりのものだった。 現在はタマ数を減らしており、価格帯は20〜30万円。
ホンダ・XLR-BAJA(1987年/乾燥重量116kg・28馬力)。1981年型のXL250Rでプロリンクサスを装備し、1982年には21L燃料タンクのパリダカールを追加。 その後XLRとなり、1987年に大型デュアルヘッドライトを装備したXLR-BAJA(バハ)を加えた。
ホンダ・XR250(1995年/乾燥重量115kg・28馬力) 1987年に登場した、大型デュアルヘッドライトを装備したXLR-BAJA(バハ)(写真は93年型)。 デュアルヘッドライトのインパクトあるビジュアルは、後継車のXR-BAJAに受け継がれた。
ホンダ・CRM250R(1989年/乾燥重量112kg・37馬力)。モトクロッサーイメージの2スト車。1991年にはエンデューロレースにも対応する倒立フォーク装備などで性能アップ。96年には低燃費かつクリーンな排ガスを実現したAR燃焼エンジンを搭載したCRM250ARへとモデルチェンジした。
ヤマハ・ DT200R(1984年/乾燥重量99kg・30馬力)。1968年のDT-1で本格オン/オフジャンルを切り開いたヤマハは、1984年に125ccの軽さと250ccの力強さを融合したDT200Rを発売。1991年にモデルチェンジしたDT200WRでは乾燥重量107kgに増加したものの、最高出力は35馬力に強化された。
ヤマハ・TT250R レイド(1994年/乾燥重量121kg・30馬力)。ヤマハの4スト250ccトレールは1980年発売のXT250から。1983年型でDOHCエンジンを搭載。1994年からのTT系では16Lタンクに大径ヘッドライトを持つレイドが人気だった。
スズキ・DR250S(1982年/乾燥重量114kg・22馬力)。スズキ初の4ストオフロード車で、空冷OHC4バルブエンジンにフルフローターサスを装備したモデル。1995年に油冷DOHCのDR250Rになり、1996年には大型ヘッドライト、17Lタンクのジェベル250XCが加わった。
スズキ・SX200R(1985年/乾燥重量104kg・20馬力)。125ccの車体に200ccの4スト単気筒OHCエンジンを搭載。サイズとパワーが日本の林道には最適だった。後にツーリング指向を強めたジェベル200や、大型キャリヤを装備するDF200Eへと発展していった。
カワサキ・KL250(1978年/乾燥重量126kg・22馬力)。カワサキの4スト250ccオフは1978年に発売されたKL250から。単気筒OHC2バルブはZ200をベースとしていた。1980年には2本サスをロングストローク化。1982年にはバランサーを持つ新型エンジンを搭載するなど、着実な進化を遂げていった。
カワサキ・KLX250(2008年/乾燥重量127kg・24馬力)。1993年に水冷のKLX250SRで水冷4ストDOHCエンジンを搭載したオフロード車が復活。1998年フルモデルチェンジでKLX250へと名称変更。2016年発売のKLX250ファイナルエディションで国内販売を終了。じつに23年間も現役だった人気車両だ。
1997年にモデルチェンジを行い、AR燃焼システムを搭載したホンダ。CRM250AR。ホンダの国内向け軽二輪車としては最後の2ストモデルとなった。
軽量な車体と低く設定されたシートで、街乗りはもちろんトレッキング的なオフロード走行までこなすホンダ・SL230。デザインも無骨さのない、スタイリッシュなものだった。1997年発売。
大容量燃料タンクや大型フェンダーを採用したホンダ・XL250Rパリ・ダカールは、ホンダが1982年のパリ-ダカールラリーに優勝したことを記念して販売された。
デュアルパーパスモデルとしては異色のモデルといえるホンダ・AX-1は1987年発売(写真は1989年モデル)。スポーク型アルミホイールを採用するなどオンロード要素も盛り込まれており、様々なフィールドで活躍した。兄弟車にオフ色を強くしたXLディグリーがある。
1993年に登場のヤマハ・TT250Rは、本文中で紹介したTT250Rレイドの兄弟車。セルモーターとデジタルメーターを装備しており、トレールマシンとして最適な足まわりが奢られていた。写真は1996年モデル。
国産マウンテントレールバイクの代名詞的マシンであるヤマハ・セロー。1985年の登場から35年にわたり、基本構成を変更せず販売されたロングセラーモデルだ。燃料タンク容量拡大やリヤディスク装備、リヤチューブレスタイヤ採用など、各部の熟成が図られた。
2005年にモデルチェンジが行われ、排気量が250ccとなったヤマハ・セロー250。よりマルチに使用できる味付けとなった。現在発売中のファイナルエディションをもって、35年の歴史に幕を下ろした。
セロー250のベースとなったヤマハ・トリッカー。路面状況を問わない走破性を持ち、名前のとおりトリッキーな動きで遊べるバイクだ。
TZR250に搭載されている2スト並列2気筒エンジンを搭載したデュアルパーパス車。高い走破性を持ち人気を博したが、近年公道上でお目にかかることは少なくなった。
DT200WRがモデルチェンジし、1997年に登場したヤマハ・DT230ランツァ。軽量な車体にセルモーターやトラコンを装備するなど初心者にも取っ付きやすいモデルだったが、排ガス規制の影響でわずか2年で生産終了してしまった悲運のマシン。
DR250Sに大型ヘッドライトやヘッドライトガードを装着したジェベル250XCの人気を受け、SX200Rのモデルチェンジ版として登場したのが写真のジェベル200。低価格ながら充実した装備で人気を博した。
40馬力を発揮する250cc2スト単気筒エンジンを搭載する本格オフロードモデルのKDX250SRは1991年に発売。そのパワフルさから、今なおファンの多いモデル。
デュアルパーパス車という括りからは外れるが、KLX250の派生車種であるカワサキ・Dトラッカーは、後のスーパーモタードブームを牽引するモデルとして人気を博した。
1998年にモデルチェンジし、モデル名も変更を受けカワサキ・KLX250となった。
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