プライベーターが作り出したエンジン2基がけRZ500R「伝説のダイシン3気筒RZに憧れて」

苦節1年。幾度も襲ってきたトラブルをくぐり抜け、ようやく完成したRZ500R。これがほぼ自作とは、誰も思うまい。
4気筒搭載マシンであることを示す4連装キャブレターはケイヒンタイプのφ28㎜を搭載。
エンジンマウントは振動を吸収するよう3㎜厚。ドライブスプロケットはクランクケースを割らないと交換できない。
苦肉の策で投入したロックアップクラッチはドラッグレースの定番アイテム。ワッシャーで重量調整している。
膨大な熱量を発散するため、ラウンドタイプラジエターを流用加工。
各数値を記入したメモ帳は、このマシンの設計図とも言える。
RZ250Rのエンジンを2基接合した並列4気筒エンジンを搭載した「RZ500R」。180度ツインが2基同時に爆発しているようなエキゾーストノートは、250㏄にはない力強さがある。
RZ500R製作の軌跡 ①
治具を作り、2基のエンジンをアルゴン溶接で接合する。クランク加工はさすがに外注。加工に出している間、フレーム側にエンジンハンガーを作る。
RZ500R製作の軌跡 ②
加工から上がってきたクランクシャフトをケースに装着。これは横方向へずいぶん長いエンジンになりそうだ。
RZ500R製作の軌跡 ③
ミッションのシャフトも加工。延長したシャフトの端部に密閉型ベアリングを装着して振れを押さえているため、クランクを割らないとスプロケ交換ができない。
RZ500R製作の軌跡 ④
大まかな組み立てが終わったエンジンをフレームに搭載。エンジンハンガーやスペーサーの微調整や、要製作部品が見えて来る。
RZ500R製作の軌跡 ⑤
ホワイト塗装したホイールなどの足まわりを組み込むと、大体の完成図が見えてくる。タイヤは前後共新品に交換した。
RZ500R製作の軌跡 ⑥
チャンバーはワンオフ製作するしかない。切り出した鉄板を根気よく丸めて加工。スポット溶接で大まかな形状をつくる。
RZ500R製作の軌跡 ⑦
サイレンサー位置はバイクの美しさに大きく影響するので細かく調整。4本出しチャンバーが並列4気筒搭載車であることを示している。
RZ500R製作の軌跡 ⑧
塗装を施した自作タンクカバーを被せる。上から見ると、エンジンの大きさがよくわかる。ちなみに横方向の寸法は、ホンダ・CBX1000とほぼ同じくらいある!
誰もが驚くようなマシンを、自身の手で作り上げたいと思ったことはないだろうか。
世の中には自身の思い描いたモンスターマシンを、驚異的な行動力で実現してしまったプライベーターが存在するのだ。
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