ニューモデル

第一弾は「初の電気始動」エレクトラグライド!ハーレーが名車復刻シリーズを展開

エレクトラグライドリバイバル ハーレーダビッドソン

ハーレーが往年の名車をイメージした「アイコンコレクション」を展開開始

4月末に限定での生産が公表された、ハーレーダビッドソンのプレミアム復刻シリーズ「アイコンコレクション」。歴代のハーレーダビッドソン各車が持つクラシックなデザインの魅力を、現在の技術で再現しようとの意図から発売が決まったという。
毎年1〜2車種が発表されるとのことだが、その第一弾として世界限定1500台で発売されるのが「Electra Glide Revival」(エレクトラグライド・リバイバル)だ。

プレミアム復刻シリーズ「アイコンコレクション」の第一弾として発売される「エレクトラグライド リバイバル」。モチーフは1969年製の「エレクトラグライド」。

世界限定1500台の内訳は全世界の正規ディーラーに約1台という割当で、シリアルナンバーが付与されるほか、購入者には証明書も発行される。
日本には114台が割り当てられ、価格は337万5900円。4月27日〜5月27日までの期間に正規ディーラー各店と公式webサイトで申し込みをした人のなかから抽選で販売が行われる。
(5月29日には店頭で「購入権抽選イベント」が開催されるが、イベント参加の有無は抽選結果に影響はない)

第一弾は「エレクトラグライド リバイバル」

さて、エレクトラグライドと言えば、長らく「FLH」が頭に付くツーリング系モデルの車名に使われ、例えばFLHT=エレクトラグライド、FLHTCU=ウルトラクラシック・エレクトラグライド、FLHTK=エレクトラグライド・ウルトラリミテッドといったモデルなどに冠されてきた。

そしてこのエレクトラグライド・リバイバルは、1969年製のエレクトラグライドにインスパイアされた全体のフォルムで、1969年製エレクトラグライドから採用が始まった「バットウイング」と呼ばれるフェアリングを装備するのも大きな特徴。

ほかにも白/黒ツートーン生地のレール付きソロサドル、白のサドルバッグ、ホワイトウォールのサイドタイヤなどでも往年に雰囲気をうまく再現している。

モチーフとした1969年製エレクトラグライド同様、白いフェアリングを装備(1969年製エレクトラグライドのフェアリングはFRP製で、白い成型色だった)。
シート後端のメッキレール+ツートーンカラーのソロシートも60年代のイメージに基づいたもの。
1969年製エレクトラグライドのサドルバッグもフェアリング同様に白い成型色のFRP製だったが、そのイメージを再現すべくサドルバッグも白塗装仕上げになっている。
レトロなイメージを強調するホワイトウォールタイヤを採用。フェンダーには「Electra Glide」のエンブレムがあしらわれる。

エンジンは最新の「ミルウォーキーエイト114」(排気量1868ccのOHV空冷Vツイン)で、フレームは現行型ツーリングファミリーのものを採用していることからもわかるように、今回のプレミアム復刻シリーズはもちろん外観のデザイン的なイメージが主。
中身は最新の技術をフル装備となっている。

その代表格がハーレーダビッドソンの最新安全技術「RDRSセーフティエンハンスメント」で、加減速、ブレーキング、コーナリング時などのトラクションコントロールを安全に制御するデバイス。
ほかにもタッチパネル式の多機能液晶モニターやオーディオシステムを装備し、スマートフォン連携機能も備えるなど(Apple CarPlayにも対応)いわば電子制御満載なのだが、そもそも往年の「エレクトラグライド」という車名は、何を意味していたのだろうか。

エレクトラグライド・リバイバルのエンジン。「ミルウォーキーエイト」と呼ばれる最新の空冷OHVユニットで、エレクトラグライド・リバイバルが搭載するのは1868ccの「ミルウォーキーエイト114」。

60年代のエレクトラグライドは、始動の「電化」に由来

1965年に登場した最初の「エレクトラグライド」(FLHBエレクトラグライド)。

エレクトラグライドなんて、いかにも電気を意図した車名に感じられるが、これがハーレーダビッドソンの車名に初登場したのは1965年。
戦後間もなくから採用されたパンヘッドエンジン(エンジン上部ロッカーアームカバーの形状がパン=鍋の形状に似ていることからの通称)のFL系モデルからだ。

ちなみに当時のFL系モデルは、1200ccOHVエンジン搭載で、ハーレーダビッドソンの中でも大型ハイスピードツアラーの位置付けだった。現在のツーリングファミリー各車の先祖と言えるが、エレクトラグライド登場前のFL系モデルはDuo Glide(デュオグライド)と言った。

ハーレーダビッドソンはフロントのテレスコピックフォークのことを独自に「グライドフォーク」と命名したが、デュオグライドとはすなわち二つ(デュオ)のグライドフォークといった意味合いだ。
後輪側も2本ショックを初めて装備し、前後輪ともに可動式サスペンションとなったことにちなみ、デュオグライドの車名が付けられた模様だ(ただし、後輪側の2本ショックを指してデュオグライドとする説もある)。

では肝心のエレクトラグライドはというと、初めてセルモーターを装備して、エレクトリック(電気式)スタートとなったことからエレクトラグライドとなった。
本来なら、従来の前後サスを踏襲してのセル始動追加だから、エレクトラ・デュオグライドの車名でも良かったのだろうが、こうして新規装備を車名に積み重ねていてはキリがないし、ハーレーダビッドソンの車名は長くなる傾向がある──。
例えば一時期存在したFLHTCUIなどは、ウルトラクラシック・エレクトラグライド・インジェクション。装備の付加を車名に反映するのには、やはり限度があるってもんなんだろう。

FL系モデルにセルモーターを搭載し「エレクトラグライド」の名が初めて与えられた。

閑話休題。かくして初代のエレクトラグライド(FLHB)は、セル始動の初採用と同時に電装系に12V仕様の大型バッテリーを搭載し、エンジン各部の見直しなどで高性能化を図りつつ新時代に向けた仕様のモデルとなった。
とはいえ、当時同国のライバル社であるインディアンの各モデルをはじめ、欧州の各モーターサイクル・自動車メーカーはすでに電装の12V化+セルモーター始動を1950年代後半には実用化していたから、エレクトラグライドだけが先進的だったわけではない……。

前述した欧州車、さらには来る日本製モーターサイクルへの対応のために電装系の充実・安定化は是非ともやらなくてはならない項目で、そこに遅ればせながら対応したハーレーダビッドソン最初のモデルというわけだ。
ただし、これが功を奏し、エレクトラグライドは先代の倍近い生産台数になったとの記録も残ることから、ハーレーダビッドソンにとって画期的なターニングポイントの1台だったのは間違いないだろう。

また、エレクトラグライド用エンジンは登場の翌1966年には従来のパンヘッドから、次世代のショベルヘッドエンジンに一新。
高性能化と同時にシリンダーヘッドは鋳鉄製からアルミ化され、より新時代の性能を象徴する代表的ツーリングモデルとして注目されることとなった。それが、今回のアイコンコレクション第一弾のモチーフとなったのである。

……とまあ、以上のような細かいうんちくはさておきハーレーダビッドソンは雰囲気で乗るもの、とお考えの向きも多いはず。
なので、上記の「歴史上の小話」、是非貴兄が限定復刻エレクトラグライドのオーナーとなった暁に、格好の良いフォルムの自慢話に加える「調味料」にでもお使い頂ければ幸いだ。

ハーレーダビッドソン エレクトラグライドリバイバル主要諸元

[エンジン・性能]
種類:空冷4サイクルV型2気筒OHV4バルブ ボア・ストローク:102mm×114mm 総排気量:1868cc 最高出力:── 最大トルク:158Nm<16.1kgm>/3250rpm 変速機:6段リターン
[寸法・重量]
全長:2400 全幅:── 全高:── ホイールベース:1625 シート高785(各mm) タイヤサイズ:前MT90B16 後180/65B16 車両重量:391kg 燃料タンク容量:22.7L
[車体色]
ハイファイブルー/バーチホワイト
[価格]
337万5900円

レポート●阪本一史 写真●ハーレーダビッドソン/八重洲出版 編集●上野茂岐 

CONTACT

ハーレーダビッドソンカスタマーサービス
TEL:0800-080-8080

http://www.harley-davidson.com

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