ヒストリー

『トップ・ガン』でトムが乗ったA2からA5まで【カワサキGPZ900Rの歩み:1985〜1988】

前回の記事では原点「GPZ900R A1型」を紹介しました。
ここからは最終型「A16型」まで、カワサキGPZ900Rのモデル変遷を紹介していきます。

とは言っても外観面での大きな変更はなく、ほぼそのままの姿で約20年間愛され続けたGPZ900Rのデザインがいかに洗練されていたかがうかがえます。
今回はA2型からA5型までを見ていきましょう。カラーリングの変更がメインですが、A5型は一部細かいパーツが変更されています。

1985年 カワサキGPZ900R A2型

映画『トップ・ガン』の劇中でトム・クルーズが乗ったのがA2です。
劇中のGPZ900Rはアンダーカウルが取り外されており、「kawasaki」のロゴや「Ninja」のロゴも外されています。また、カラーリングはGPZ750R専用色に塗り替えられていました。

1985年はカラーリングは欧州仕様と同じ設定となる、オーストラリア仕様が初めて設定されました。
カワサキらしい「ライムグリーン×ポーラホワイト」のカラーリングは意外にも南アフリカのみでの販売でした。

中古車価の目安:30万円台〜約100万円(2019年時点。大幅にカスタムが施されたものなどを除く)

GPZ900R(豪州仕様)

欧州仕様と同じく、ボディーには「Ninja」のロゴは入っていません。
「ファイアクラッカーレッド×ギャラクシーシルバー」、「ルミナスポラリスブルー×ギャラクシーシルバー」がラインナップされていました。

1985年GPZ900R A2 豪州仕様「ファイアクラッカーレッド×ギャラクシーシルバー」

1985年GPZ900R A2 豪州仕様「ルミナスポラリスブルー×ギャラクシーシルバー」

GPZ900R(US仕様)

ボディーにはお馴染み「Ninja」のロゴが。
US仕様も「エボニー×ファイアクラッカーレッド」のほか、「ファイアクラッカーレッド×ギャラクシーシルバー」も販売されていました。下の写真は「エボニー×ファイアクラッカーレッド」。

1985年GPZ900R A2 US仕様「エボニー×ファイアクラッカーレッド」

GPZ900R(南アフリカ仕様)

南アフリカ仕様専用色「ライムグリーン×ポーラホワイト」。70年代末〜80年代初頭にカワサキのマシンで活躍したGPライダー、コーク・バリントンが南アフリカ出身のため、南アフリカではカワサキ=ライムグリーンのイメージがより強かったのかもしれません。

1985年GPZ900R A2 南アフリカ仕様「ライムグリーン×ポーラホワイト」

 

1986年 カワサキGPZ900R A3型

この年は「弟分」のGPZ600R/GPZ400Rと共通イメージのカラーリングが施されました。
それにともない、フロントフォークのアウターがブラック→シルバーへ。軽快な印象となっています。
欧州仕様は下の写真の「ファイアクラッカーレッド×ギャラクシーシルバー」のほか、「ルミナスポラリスブルー×ギャラクシーシルバー」も継続して販売されました。

中古価格の目安:──

GPZ900R(US仕様)

1986年GPZ900R A3 US仕様「ファイアクラッカーレッド×パールアルペンホワイト」

1986年GPZ900R A3 欧州仕様「エボニー×ファイアクラッカーレッド」

 

1987年 カワサキGPZ900R A4型

新たなカラーリングとして車体上部を赤、下部を白とした「ファイアクラッカーレッド×ギャラクシーシルバー」が欧州仕様などに登場。「ルミナスポラリスブルー×ギャラクシーシルバー」の販売も地域によっては継続されていました。
中古価格の目安:60万円程度(2019年時点。大幅にカスタムが施されたものなどを除く)

GPZ900R(欧州仕様)

1987年GPZ900R A4 欧州仕様「ファイアクラッカーレッド×ギャラクシーシルバー」

 

1988年 カワサキGPZ900R A5型

シックかつ精悍な黒基調のカラーリングが新登場。
なぜかこの年だけ写真が記録に残されている西ドイツ仕様。欧州仕様とカラーリングは共通ですが、国旗がロゴの隣に描かれており、可愛いですね。
A4型までのモデルよりマフラーがほんのわずか長くなり、またフロントブレーキディスクも穴が多いタイプになっています。
「ファイアクラッカーレッド×ギャラクシーシルバー」「ルミナスポラリスブルー×ギャラクシーシルバー」の販売も地域によっては行われました。
中古価格の目安:50万程度(2019年時点。大幅にカスタムが施されたものなどを除く)

GPZ900R(西ドイツ仕様)

1988年GPZ900R A5 西ドイツ仕様「エボニー×パールコスミックグレー」

GPZ900R(欧州仕様)

1988年GPZ900R A5 欧州仕様「エボニー×パールコスミックグレー」

(まとめ●モーサイ編集部)

映画『トップガン』新作にも出演!! 今さら聞けないニンジャ「GPZ900R」とはどんなバイクだったのか? 【始まりのA1編】

なんと21年ぶり! ブリヂストンの定番バイアスタイヤ「BT45」がモデルチェンジして「BT46」に

  1. 大きなバイクに疲れた元大型ライダーが「Honda E-Clutch」で体感したある異変とは?「バイクの概念が変わりました」

  2. 【バイク初心者】本格的なバイク整備はプロに任せる!でもこの『3つ』だけは自分でもチェックできるようになろう!【バイクライフ・ステップアップ講座/3つのセルフチェック 編】【Safety】

  3. 『Rebel 250(レブル250)』に「Honda E-Clutch」搭載タイプが登場!ユーザーの声をもとに熟成した新たな『Rebel 250』でツーリングを楽しもう!

  4. 寒い季節はグローブ選びが命! 冬場も走るベテランライダーが100%装着している『バイク用の冬グローブ』ってどんなもの?

  5. 【比較】新型『GB350 C』と人気の『GB350』の違いは?ざっくり10万円強も価格差……ちょっと高いんじゃない?と感じる人へ!

  6. 新型『NX400』ってバイク初心者向けなの? 生産終了した『400X』と比較して何が違う?

  7. 冬は寒いのになんでバイクに乗るの?実は『他の季節よりも○○な魅力』が5つある!

  8. ベテランライダーが『CBR650R E-Clutch』に乗って感じた楽しさ

  9. 寒い時期はバイクに乗らない人へ!愛車を冬眠させるなら「4つの〇〇+α」をやっておけばずっと長持ち!

  10. 還暦からセカンドライフをスタートさせた『Rebel (レブル)1100 <DCT>』のオーナー

  11. 定年後のバイクライフをクロスカブ110で楽しむベテランライダー

  12. CL250とCL500はどっちがいい? CL500で800km走ってわかったこと【ホンダの道は1日にしてならず/Honda CL500 試乗インプレ・レビュー 前編】

  13. 【王道】今の時代は『スーパーカブ 110』こそがシリーズのスタンダードにしてオールマイティー!

  14. 新車と中古車、買うならどっち? バイクを『新車で買うこと』の知られざるメリットとは?

  15. ビッグネイキッドCB1300SFを20代ライダーが初体験

  16. どっちが好き? 空冷シングル『GB350』と『GB350S』の走りはどう違う?

  17. “スーパーカブ”シリーズって何機種あるの? 乗り味も違ったりするの!?

  18. 40代/50代からの大型バイク『デビュー&リターン』の最適解。 趣味にも『足るを知る』大人におすすめしたいのは……

  19. ダックス125が『原付二種バイクのメリット』の塊! いちばん安い2500円のプランで試してみて欲しいこと【次はどれ乗る?レンタルバイク相性診断/Dax125(2022)】

  20. “HAWK 11(ホーク 11)と『芦ノ湖スカイライン』を駆け抜ける

アバター

モーサイ編集部

投稿者の記事一覧

1951年創刊のモーターサイクル専門誌。新車情報はもちろん、全国のツーリングライダーへ向けた旬な情報をお届けしています!

モーターサイクリストは毎月1日発売!

おすすめ記事

「ホンダコライドンに青山で会える!」ってどういうこと?3月7日〜9日って、もうスグじゃん! 【ROYAL ENFIELD】 新型「BULLET 350(ブリット350)」試乗! 空冷単気筒らしさを感じさせる味 「Honda E-Clutch店頭体験商談会」11月30日〜12月8日まで開催、CB650R E-Clutch&CBR650R E-Clutchに試乗できる!

カテゴリー記事一覧

  1. GB350C ホンダ 足つき ライディングポジション