ヒストリー

【’80sバイク熱狂時代】長い歴史を持つ各メーカー代表モデルを振り返る

ブランドネームは国産車の確かな伝統を物語る

ホンダを除く国内3メーカーのそれぞれを代表する車名は1970年代に考案されたもので、自社のフラッグシップモデルとしての〝究極的な高性能〟をその意味に込めている。

そこには、二輪メーカーとして先行していたホンダに肩を並べ、ひいては乗り越えようとする想いが表れているのではないだろうか。

40年以上にわたって一貫した進化と洗練を繰り返したことで、いまやその車名はメーカーの誇りと性能を表す記号であり、世界中で誰もが認知するブランドネームとなっているのだ。

report●関谷守正

※本記事はMotorcyclist2018年1月号に掲載されていたものを再編集しています。

 

HONDA CB

1959 BENLY CB92

1969 CB750FOUR

実はCBの正確な語源は分かっていない。
CycleのCとClubmanレースの合成、あるいは北米向け「CA」の次に来る国内向けだったからCBだとも言われている。
CBの名を最初に冠したのは浅間レース用として1959年に登場したベンリイCB92/95で、その後のCB72、さらには69年のCB750FOURによって、CBとはホンダを象徴する高性能車の名前となった。
現在は性能的な最高峰モデルの座は「CBR」に譲り、CBはホンダのトラディションを表す名称として使われている。

2017 CB1100RS

 

YAMAHA YZ

1972 YZ624

YZの名称はヤマハが世界GPに本格復帰した72年に投入したYZ624で登場。
その意味はYamahaと究極を表すZの組み合わせだ。
その後はファクトリーロードレーサーがYZR、市販ロードレーサーがTZとなり、YZの名称は市販モトクロッサーへ。
公道用ロードモデルにはRD、RZ、FZなど名称が使われ、初めてYZが登場するのは93年のレース向けホモロゲ―ションモデルYZF750SPからだ。

2017 YZF-R1


 

2018 YZ450F

 

40年続いたSR

1978 SR400

シングルロードスポーツ=SRの場合は名称だけではなく、基本構成を40年間ほぼ変えずに作られてきた希有な存在。
一時は生産終了となったが2018年に復活を果たし、変わらず愛され続けている。

 

KAWASAKI Z

1972 900Super4

カワサキの場合もZは究極を意味している。
原点は72年の900Super4「型式名Z1」にある。
ちなみに「型式名Z2」は日本国内向けの750RS。また一説には「Z旗」に由来するとも言われている。
本来は船舶用国際信号旗だが、日本では日露戦争・日本海海戦で勝利を飾った際の逸話から奮起の意として用いられるため、CB750FOURの対抗馬として登場した出自ゆえそう語られるのかもしれない(真意は定かではない)。
76年のZ900とZ750FOUR以降、GPzシリーズが登場したあともなお、多くの車名でZが使われてきている。

2018 Z900RS

17年東京モーターショー発表のZ900RSは900Super4のオマージュであり"45年ぶりのZ1再来"と期待されているが、実はZ900とRSを組み合せた名称は過去に使われていない。

 

SUZUKI GS→GSX-R

1976 GS750

1982 GSX750E

4ストローク大型モデルでは最後発となったスズキの場合は、GS=Grand Sportsから始まった。
それ以前の2ストモデルで使ったGTはGrand Touringの意味だから、よりスポーツ性があることを強調したのだろう。
そのあとに続いたGSXは、GSを4バルブ化したという意味。Xの文字を4つのバルブに見立てたようだ。
また1100/750/400/250と、几帳面なシリーズラインアップとしたのは、スズキならでは。
そして、レースイメージと性能追求の意味でRが追加されGSX-Rとなったのが84年。
以来30年以上にわたって、GSX-Rシリーズはその高性能ぶりでスズキの代名詞となってきたのである。

2017 GSX-R1000

GSX-Rではパフォーマンスの追求が変わらず続いている。
17年モデルではスーパーバイク世界選手権での使用を視野に入れ、ここ10年間MotoGPで培った技術を満載して登場した。

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