情景の変化を楽しみながらタイトなカーブを攻略しよう
数あるなかでも日本一のスカイライン
日本に数あるスカイラインのなかでも、「ここが一番!」とお薦めできる。福島の高湯温泉から入り、きれいな樹林帯のなかに連続するワインディングを走り抜けた「つばくろ谷」からの眺めは絶景。阿武隈山地の山並みや霊山の岩峰群もはっきりと見える。さらに高度を上げると樹林帯は途切れ、荒涼とした風景が広がる。ここが浄土平。目の前には吾妻小富士(1707m)がそびえている。さらに登った磐梯吾妻スカイラインの最高点(1622m)を過ぎると一気の下りで、「双竜辻」からはタイトなヘアピンカーブが連続する。「湖見峠」では磐梯山周辺の秋元湖、小野川湖、桧原湖、猪苗代湖の4湖を見る。「国見台」からは磐梯山を一望。存分にワインディングを走ると、終点の国道115号旧道の土湯峠(1240m)に出る。(賀曽利隆)
冬季閉鎖が解除された直後もお薦め
東北道を福島西ICで降り、住宅街や田畑を抜け、樹木の生い茂るタイトなカーブの連続する道をぐんぐんと高度を上げていくとやがて風景は一変する。火山性ガスの影響か荒涼とした風景が広がり、その先の浄土平へ続く。ところどころ山肌から白い噴煙が見えるそのルートは、何か殺伐としていてこの世のモノとは思えないスケール(絶景)である。浄土平を後に猪苗代方面に向かう道は幾分緩やかで、淡々とリズミカルにコーナリングが楽しめる。途中にあるつばくろ谷周辺の紅葉はじつに見事であり、一見の価値がある。また、冬季封鎖解除後の「雪の回廊」もお薦めしたい。磐梯吾妻レークラインと磐梯山ゴールドラインも組み合わせたルート設定をすれば、まさに「ワインディング三昧」コースになるだろう。(佐藤義幸)